農協と協業し、魅力的な商品を届ける『戸田商事』の取り組み。北海道産大豆の納豆と宍道湖のしじみを使ったしじみ汁。

2023年10月5日(木)12時1分 ソトコト

老舗大豆食品加工会社の想いを受け継ぐ、「特撰『豆の郷』」。





お菓子に使う、甘い大豆を材料にした納豆。


特撰『豆の郷』」は、北海道帯広市に本社がある『ヤマイチ日向醗酵食品株式会社』の商品。十勝地方の河東郡音更町でつくられる「音更大袖振大豆」を使っている。「音更大袖振大豆」は甘みが強く、それを活かして煮豆や豆菓子の材料によく使われてきたが、これを納豆にしたのだ。2007年には「全国納豆鑑評会(『全国納豆組合共同連合会』主催)」で最優秀賞を受賞した人気商品だ。
しかし2020年、三代目社長である日向将仁氏が死去。同社は事業承継先を探すこととなった。そこで手を挙げたのが総合物流商社の『有限会社戸田商事』。株式を取得し事業を承継、発酵食文化に詳しい料理研究家・発酵食作家の園山真希絵さんに経営参画を打診し、新たなスタートを切った。いまは北海道内の一部スーパーマーケットのみでの取り扱いとなっているが、今後は全国に販路を拡大したいとしている。


発酵食作家・園山真希絵さんが共感した、発酵食への想い





園山さんは『ヤマイチ日向醗酵食品株式会社』の「古くから、我々の食生活に深く関わる大豆を通じ、明日の食文化を守りたい」という理念に強く共感したという。事業承継にあたって創業者一家や従業員と交流し、その情熱や人柄に触れたことで、同社の事業承継と経営参画に同意したのだそうだ。


特撰「豆の郷」





「音更大袖振大豆」と、恵まれた十勝地方の自然から取ったミネラル豊富な大雪山系の伏流水を使用し、ムラなく糸引きの強い十勝の自然のおいしさを詰め込んだ納豆だ。
●商品内容 特撰「豆の郷」/ヤマイチ日向醗酵食品株式会社/1パック3個入り(1個あたり40グラム)/オープン価格


漁獲高日本一の宍道湖で採れた大和しじみのしじみ汁。





しじみの採捕から加工まで、おいしさのための工夫を。


島根県の松江市と出雲市にまたがる宍道湖は、奥出雲の斐伊川から流れる淡水と日本海の海水が入り混じる汽水湖だ。この宍道湖で採れるしじみは大和しじみと呼ばれる。宍道湖での大和しじみの漁獲高は全国の4割弱を占め、日本一だ。この大和しじみの真空パックやレトルト食品を扱っているのが『株式会社河村食材』。同社は宍道湖のなかでもプランクトンが多い泥地で育った大和しじみを傷つけないよう、先端を丸く加工した鋤簾と呼ばれる道具で採捕している。しじみは傷つくと砂を吐きにくくなるのだそうだ。そうして採捕したしじみを、沖縄県のミネラルを豊富に含んだ深層流海水で砂抜きする。こうすることで水道水での砂抜きに比べて細胞を破壊せず、身がふっくらとして泥臭さもなくなり、うまみ成分となる遊離アミノ酸が約2倍になる加工を施しているのだという。


宍道湖の環境が大和しじみを大きく、おいしく育てる。





宍道湖の大和しじみは身が大粒で味もいいのが特徴。その理由には宍道湖が汽水湖であることが影響している。宍道湖では日本海の潮の満ち干きに応じて、水中の塩分濃度が時間とともに変わる。この環境の変化に対応するため、大和しじみは内臓が発達し、結果大ぶりの身に育つのだそうだ。


殻付きしじみ味噌汁





宍道湖の大和しじみを使った『株式会社河村食材』のしじみ汁は、スーパーマーケットチェーンのプライベートブランド商品として年々人気が広がっている。
●商品内容 宍道湖産殻付きしじみ味噌汁/株式会社河村食材/1パック10食入り/1728円


photograhs by Hiroshi Takaoka text by Takanobu Mihashi(SOTOKOTO)

ソトコト

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