"孤独な管理職"をやめると働きやすくなる? 管理職コミュニティを作って他部署とコミュニケーションを取ってみよう

2019年10月28日(月)7時0分 キャリコネニュース

私が開催する、上司マインドを磨く"上司力セミナー"にご参加いただいた皆様から、こんなご感想を頂きくことがあります。

「他の管理職の方々も、自分と同じようなことで悩んでいる事を知れて良かった」
「他の管理職とのグループワークから様々なことを学べました」

このような言葉の背景には、日々他の管理職の方とのコミュニケーションが希薄であることがうかがえます。今回は管理職同士がコミュニケーションをとることでもたらされるメリットと、コミュニケーションの取り方について話を進めてまいります。(文:働きがい創造研究所社長 田岡英明)

管理職同士のコミュニケーションが今までになかった戦略や戦術を生み出すきっかけに


現場の管理職は孤独であることが多いようです。経営サイドからの業績のプレッシャーと部下からの突き上げの狭間にあり、その状況を誰にも相談できない……。このような状況では組織のパフォーマンスはなかなか上がりません。では、なぜ孤独になってしまうのでしょうか? 考えられるのは、以下のような理由です。

・忙しすぎて他の管理職と会話をする時間がない。
・他の管理職と会話をするきっかけや機会がない。
・男性管理職が多く、男性特有の縄張り意識が前面に出てしまう。
・"管理職は孤独だ!"といった固定観念や美徳がある。
・コミュニケーションのスキルが低い。

研修の場で、「他の管理職の方とお話しできたことが大変良かった!」との声を頂くということは、そこにかなりのメリットがあるということです。そのメリットとは、

1.自分だけの悩みではなかったことへの気付きから、安心感を得られる。
2.自分の課題に対する回答例を持っている他の管理職の成功事例を聞ける。
3.自身のマネジメントを振り返り、マネジメント力の向上に繋げることが出来る。
4.本音を話す自己開示コミュニケーション力の向上がはかられる。
5.管理職同士の会話から、今までになかった戦略や戦術が生まれる。

といったものです。

管理職同士コミュニケーションをしてチャンクアップから"チャンクダウン"へ!

さて、このようなメリットがある中、管理職としてどのようなコミュニケーションをとっていけばいいのでしょうか?

■ススメ其の1 管理職コミュニティを新設する
人事部を巻き込み自社の管理職名簿を入手し、他の管理職に管理職コミュニティ新設のご提案とご案内をしていきましょう! 誰かが動かなければ始まりません。まずはあなたが動いてください。

■ススメ其の2 自己開示でコミュニケーションをとる
賛同した人同士で、自己開示のコミュニケーションをしていきましょう。悩みを吐露していくのです。あなたが自己開示を行えば、他の方々の本音を引き出すことが出来ます。失敗談や成功事例の共有を沢山行ってください。

■ススメ其の3 チャンクアップからチャンクダウンへ
"目的のチャンクアップ"とは自分のチームの目的から部署、そして会社の目的へと、より高い次元の目的を共有していくことを指します。"行動のチャンクダウン"とは逆に会社の高い次元の目的を具体的な自組織の施策や行動に落としていくことです。常に会社の目的や社会的意義に立ち返りながら現場の実践事例を共有していくことが管理職同士の一体感を増していきます。

■番外編
女性の管理職の方がいる場合、必ず仲間に引き入れましょう。女性の共感力が必ずそのコミュニティを活性化させていくはずです。

以上、管理職同士のコミュニケーションがもたらすメリットとその進め方をお伝えしました。ぜひ会社の施策として、管理職コミュニティの具体的な提案を人事総務部等にしてみてください。管理職同士のコミュニケーションの場が、あなたの働きやすさと働きがいを増し、組織の成果を上げること間違いなしです。

【著者プロフィール】田岡 英明

働きがい創造研究所 取締役社長/Feel Works エグゼクティブコンサルタント

1968年、東京都出身。1992年に山之内製薬(現在のアステラス製薬)入社。全社最年少のリーダーとして年上から女性まで多様な部下のマネジメントに携わる。傾聴面談を主体としたマネジメント手法により、組織の成果拡大を達成する。2014年に株式会社FeelWorks入社し、企業の管理職向けのマネジメント研修や、若手・中堅向けのマインドアップ研修などに携わる。2017年に株式会社働きがい創造研究所を設立し、取締役社長に就任。


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