宇宙人の技術が搭載された小惑星が存在か? ハーバード大天文学者がNASAに驚愕の提案
2022年11月15日(火)17時0分 tocana
2017年10月、巨大な葉巻型の物体が太陽系を通過しているのが確認された。後にオウムアムアと命名されたこの小惑星は、我々の太陽系ではない別の星系から来たことを明らかにする経路で移動していた。さらに地球を通過するときに加速したため、一部の天文学者からはオウムアムアが「科学的に説明できない方法で、宇宙人=地球外知的生命体の文明によって打ち上げられた恒星間探査機」の可能性があるという説まで出てきた。だが、さすがにこの説は「恒星間探査機」なるものの実物を間近で見ることができない限り立証はできない。そこである科学者グループがアメリカ航空宇宙局(NASA)に対して「独自の宇宙船を用意して、次にやってくるオウムアムア型の天体とランデブーする準備をするべきだ」と驚きの提案をして話題になっている。
この提案をしたのは米ハーバード大学の天文学者アヴィ・ローブ氏と彼の教え子であるアミール・シラジ氏らだ。ローブ氏は、小惑星オウムアムアが自然起源ではないことを最初に示唆した天文学者の一人だ。彼は米誌「Scientific American」の記事で、UFO※(アメリカ軍はUAPと表記)について「UAPが地球上の自然現象であるか、地球外生命体であるかの2つの可能性があります。どちらの可能性も、私たちが今まで知らなかった新しい何か、興味深いものであることを示唆しています。そこからアメリカ政府もこれらの物体の一部は地球由来ではないと信じていると結論付けるのが妥当です」と述べている。それを踏まえて、オウムアムアの太陽系来訪は近年米軍関係者によって報告されているUFO目撃談と何らかの関係があるかもしれないとローブ氏は主張している。
※ UFO(Unidentified Flying Object:未確認飛行物体)は、説明のつかない航空現象をすべて含むが、現在は「宇宙人の乗り物」という意味で用いられることが多い。そのため、現在アメリカ軍では「宇宙人の乗り物」という意味合いが強くなったUFOに替えて、説明のつかない航空現象に対し、「UAP(Unidentified Aerial Phenomena:未確認航空現象)」という呼称を採用している。最初のUFO目撃談とされる1947年の「ケネス・アーノルド事件」で、実業家のケネス・アーノルドが目撃した飛行物体について「水の上を滑る円盤のように」動いていたと描写したことから、宇宙人の乗り物を「空飛ぶ円盤(flying saucer)」と言うこともある。
そして現在、ローブ氏の教え子であるアミール・シラジ氏がNASAに一風変わったミッションを提案している。それは宇宙船で星間天体を追跡し、調査を行うというものだ。彼は太陽系に向かって飛来してくる小惑星が、もしオウムアムアと同等の大きさの天体であった場合、太陽系到達まで数カ月、オウムアムアの3分の1の大きさの天体であった場合は数週間だろうと考えており、もしNASAが本当に探査機を向かわせる試みに前向きであるのならば「本当に素早く決断する必要があるでしょう」と語っている。
ちなみにローブ氏は2014年1月に南太平洋に落下した隕石がオウムアムアと同じく太陽系外から飛来した小惑星の可能性があることから、「海底から引き上げて調査すべき」との主張を行っている。
果たしてこれらのミッションは本当に行われるのだろうか。本当にオウムアムアがUFOであった証拠が出るとは考えにくいが、恒星間物質の存在が確認される可能性がある点については前向きに捉えている人もいるようだ。
参考:「Daily Star」、ほか
【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】