関東連合の元メンバーがタイで拘束 インターポールから「赤手配」を受けながら逃亡を続けるトップ・見立真一の逮捕は…?

2025年4月1日(火)8時0分 文春オンライン

 東南アジアのカンボジアを拠点とする日本人特殊詐欺グループのトップと疑われている山口哲哉容疑者(46)の身柄が3月14日、滞在先のタイ・バンコクで当局に拘束された。4月にも日本に身柄を移送される予定で、警察には、山口への捜査が長年の懸案だった未解決事件の突破口になるとの観測が広がっている。



山口哲哉容疑者(FNNプライムオンラインより)


「山口はカンボジアの首都プノンペンで『胡蝶』という日本料理店を実質的に経営していました。胡蝶はカンボジアの特殊詐欺拠点に弁当を提供しており、山口はほかにタイ、ミャンマー、ベトナムを行き来しながら特殊詐欺に関わっていた疑いが持たれています。日本の警察当局が逮捕状を取って、海外当局に協力を依頼していました」(全国紙社会部記者)


「指定暴力団山口組とも関係が近いとされていますが…」


 山口のものとみられるSNSには、中東ドバイなどで豪遊する様子もアップされており、詐欺で得た金が使われていた可能性がある。


 ここ数年、次々に摘発されてきた東南アジアを拠点とする詐欺グループのトップとみられる男が拘束されただけでも警察当局の手柄ではあるが、注目されるのは、山口の素性だという。


「山口は暴走族から発展した半グレ集団『関東連合』の元メンバーで昔は『冨沢哲也』の名前で知られていました。指定暴力団山口組とも関係が近いとされていますが、何より注目すべきは関東連合のトップだった見(み)立(たて)真一容疑者と昵懇の間柄だった事実です」(同前)


フィリピンにたどり着いたところまでは確認できているが…


 見立は2012年9月、東京・六本木のクラブ「フラワー」にいた客を敵対相手と誤認して集団で叩き殺し、殺人容疑等で逮捕状が出ている重要指名手配犯。インターポール(国際刑事警察機構)を通じて各国に身柄の拘束を求める「赤手配」をされている。


 捜査関係者が明かす。


「見立が日本出国後、フィリピンにたどり着いたところまでは確認できているが、その後の行方が確定できないまま時間ばかりが過ぎていた。見立と近い山口の身柄拘束は所在をつかむチャンスだ」


 見立が東南アジアに留まっているのではないか、という見方は警察内でも有力視されていたという。


「当初、現地警察に賄賂を渡してフィリピンに留まっているとの見方が支配的でしたが、トラブルになって同国で身柄を拘束されたとの情報が出回ったこともあった。後ろ盾となっていた暴力団関係者が急逝したこともあり、東南アジアの別の国に入国したという説がここ数年、取り沙汰されていた。東南アジアを拠点とする山口の存在はこの説と整合性があり、注目される。見立も山口の活動エリア内のどこかに潜伏しているのではないか」(同前)


 警察の“見立て”通り、重要指名手配犯の逮捕にまでつながるか。


(「週刊文春」編集部/週刊文春 2025年4月3日号)

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