車の安全基準、「国連で策定された基準」…中野国交相がトランプ氏主張に対し
2025年4月22日(火)9時43分 読売新聞
中野国交相
トランプ米大統領が自動車の安全基準を「非関税障壁」と主張していることについて、中野国土交通相は22日の閣議後記者会見で「国交省としてコメントは差し控える」とする一方、「事実関係では、日本が採用しているのは国連で策定された基準だ」と述べた。
トランプ氏は20日に自身のSNSへの投稿で自動車の安全基準や為替操作など8項目を列挙し、それらを非関税障壁と主張した。自動車の安全基準では、「日本のボウリングボール試験」と書き込み、日本を名指しした。トランプ氏は第1次政権時代から、日本の安全基準の試験に関し「高さ20フィート(約6メートル)からボウリングのボールを落としてボンネットがへこむ車は不合格になる」と発言し、日本の自動車市場を批判してきた。
中野国交相は「歩行者の頭部を保護するため、ボンネットが衝撃を吸収する性能があるかを確認している試験があるというのが事実だ」とした。
また、米国の関税措置を巡る日米交渉への対応については「関係省庁と密接に連携したい」と述べた。