早生まれが不利なのは育て方が原因!?早生まれのメリットを最大限に活かす「たった1つの習慣」

2025年4月23日(水)6時30分 ダイヤモンドオンライン

早生まれが不利なのは育て方が原因!?早生まれのメリットを最大限に活かす「たった1つの習慣」

写真はイメージです Photo:PIXTA

受験やスポーツ大会などといった「競争の場」において「早生まれは不利」という定説がある。しかし、実は「幼少時に褒めるだけ」で、早生まれの不利は9割解決するというのだ。16万人以上のMRIを見た脳科学者で、早生まれの子どもを育てる著者が、「早生まれは不利」という常識を科学的に覆す。本稿は、瀧 靖之『本当はすごい早生まれ』(飛鳥新社)の一部を抜粋・編集したものです。

「女性は男性より共感力が高い」とは必ずしもいえない!?

 センセーショナルな論文や研究が出ると、それをそのまま受け取ってしまう人がいますが、必ずしもそうではないことも多々あります。たとえ「統計的に有意な研究」だとされていたとしても、集団の傾向としては正しくても、必ずしも個々の方々に当てはまるわけではない。つまりそれがあなたやあなたのお子さんに必ずしも当てはまるとは限らない、ということです。

 種々の研究から、集団で見た差違には確かに脳の機能、例えば共感性について、男女差があることがわかっています。共感性指数は女性が高く、システム化指数は男性が高いことがわかっていて、「統計的に有意な研究結果」ですが、実際には共感性指数の高い男性やシステム化指数の高い女性もいるため、オーバーラップも非常に大きいことがわかっています(注1)。

「共感性指数」は、どのくらい他者の感情を理解できるかを表します。「システム化指数」は、分析と探索にどの程度関心を示すかを表します。

 つまり、性格の特性に統計的には性差があっても、一人ひとりを見ていくと重なりもとても大きいのです。ですから、共感力の非常に高い男児もいれば、分析力に優れた女児もいる。あなたやあなたのお子さんが、男児だから、女児だからどうとはいえないわけです。

「女の人は皆共感力がある」という言い方は間違いで、「集団で比べると確かに女性は統計学的に有意に男性より共感性が高いが、だからといって個々の女性は皆、男性よりも共感性が高いとは限らない。つまり目の前の1人の女性にそれを機械的に当てはめてはいけない」というのが正確な言い方です。

「統計的に有意」な研究が自分に当てはまらない理由

 このように「統計的に有意」な研究であっても、それがそのまま個人にピタリと当てはまるわけではありません。これまで出てきた、そしてこれからも出てくるであろう「早生まれ研究」も、様子は同じです。

「成績が良い人もいれば、中間の人も、悪い人もいる」

「自己肯定感が高い人もいれば、中間の人も、低い人もいる」

「非認知能力が高い人もいれば、中間の人も、低い人もいる」

 多くの調査結果が、このようなグラデーションの中から導き出されているということを頭に置いておきましょう。

注1 S Wheelwright, et al. Predicting Autism Spectrum Quotient (AQ) from the Systemizing Quotient-Revised (SQ-R) and Empathy Quotient (EQ). Brain Research, 2006 Mar 24;1079(1):47-56.


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