夜中にカサカサと音、住人が寝ている家に「忍び込み」多発…滋賀県警「最低限カギはかけるように」

2025年4月24日(木)8時0分 読売新聞

滋賀県警察本部

 夜間に住人が寝ている家に侵入し、現金などを盗む「忍び込み」の被害が滋賀県内で多発している。昨年は前年を31件上回る66件発生し、今月11日には草津市で6件、17日に竜王町で4件、いずれも連続して起きた。県警によると、昨年の忍び込みの被害宅は7割が無施錠で、県警は夜間のパトロールを強化するとともに「家を留守にする時だけでなく、家に居る時も鍵はかけてほしい」と呼びかけている。(東川直央)

 県警の発表では、10日午後7時40分頃から翌午前7時頃の間に草津市矢橋町で民家6軒が、忍び込みの被害にあった。ある住宅では10日午後11時頃、住人は2階で就寝。夜中にカサカサと音がしたが、「雨の音だと思い、気にしなかった」という。翌朝、起床すると、1階の食器棚の引き出しなどに入れていた10万円が盗まれていた。6軒は半径500メートルの範囲にあり、同一犯による連続犯行の可能性が高いという。

 17日は竜王町川上と信濃の民家4軒が夜間に連続して被害に遭い、現金計約35万円や携帯電話などがリビングや台所から盗まれた。4軒は半径500メートル内の場所にあり、いずれも無施錠の勝手口や玄関横の掃き出し窓などから侵入されていた。

 忍び込みは、家人と犯人が鉢合わせることもあり、犯人がすごんで暴行してくる危険性がある。凶器を持っているかもしれない。県警は、就寝中に不審な音などで侵入者に気付いた場合は焦らず、110番することが大切という。万一、出くわした場合は「身を守るため、すぐ逃げるように」と呼びかける。

 住宅を狙った窃盗(住宅侵入窃盗)は、忍び込みのほか、留守宅を狙う「空き巣」、昼間など住人が在宅する家に侵入する「居空き」があるが、いずれの手口でも無施錠の家が狙われやすい。

 県警によると、住宅侵入窃盗は増加傾向にあり、2024年の認知件数は前年比61件増の201件だった。このうち、半数の100件が無施錠の玄関や窓などから侵入されていた。忍び込みに限ると、計66件のうち48件が無施錠だった。

 県警生活安全企画課は防犯対策として、「最低限、鍵はかけるように。昼間の在宅時でも玄関は施錠し、目の届かない部屋の窓は閉めて施錠までしてほしい」と注意を呼びかける。

 大半の窃盗犯は現場の下見をしているといい、地域で不審者に目を光らすことも大切で、防犯カメラやセンサーライト、歩いた時に大きな音がなる「防犯砂利」などの防犯グッズも有効という。同課の古沢達矢総括管理官は「下見の時に人に見られたり、あいさつされたりすると、諦める。防犯対策が施されている家も避ける。県警防犯アプリ『ぽけっとポリスしが』で地域の犯罪発生状況を確認するなどして防犯意識を高めてほしい」と話す。

ヨミドクター 中学受験サポート 読売新聞購読ボタン 読売新聞

「滋賀県」をもっと詳しく

「滋賀県」のニュース

「滋賀県」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ