日本郵便の不適切点呼、特別監査開始へ…中野国土交通相「事実関係を精査し厳正に対処」
2025年4月25日(金)9時7分 読売新聞
日本郵便
日本郵便による点呼不備の問題で、中野国土交通相は25日午前の閣議後記者会見で、「点呼を実施しないまま貨物運送事業を行うことは、輸送の安全の確保を揺るがしかねないものだ。(日本郵便から)報告された事実関係を精査した上で、貨物自動車運送事業法上の不備がある場合は厳正に対処していく」と述べ、25日から日本郵便に対する特別監査を始めると正式に表明した。
国交省関東運輸局(横浜)は同日にも、東京都内の大規模郵便局に対し、同法に基づく立ち入り検査を行う。調査対象の75%にあたる2391局で不適切な点呼が確認されたと日本郵便が総務省と国交省に報告・公表した後、監査の着手は初めて。
国交省は今後も、悪質な不正のあったとみられる郵便局から順次、地方運輸局・支局による監査を進める。不正が確認されれば車両使用停止などの行政処分を出す。
総務省も23日、日本郵便法に基づき、同社に郵便・物流サービスの確保などを求め、6月末を期限に報告徴求命令を出している。