八潮市の陥没事故、運転手の捜索再開へバイパス管の設置完了…知事「3か月がかかり忸怩たる思い」

2025年4月25日(金)7時9分 読売新聞

陥没現場では捜索に向けた工事が続いている(10日、埼玉県八潮市で)

 埼玉県八潮市の県道陥没事故で、県は24日、下水道管内に取り残されているとみられる男性運転手(74)の捜索のために進めていた、バイパス管の設置工事を完了した。今後、陥没現場に流れ込む下水をバイパス管に迂回うかいさせるなどして、安全性を確保した上で本格的な捜索が再開される。

 バイパス管は縦2メートル、横3メートル、長さ約70メートルで24日に完成した。上流のマンホールで水位を上げ、陥没現場と下水道管内に残された運転席部分を迂回させ、既設の下水道管に合流させる構造だ。

 今後、バイパス管に下水を流し、現場周辺にたまった泥の撤去などを行う。管内には硫化水素が発生している恐れがあり、送風装置を使っての換気も実施する。安全性を確保してから、消防隊員が管内に入る予定。捜索活動は早ければ来週中にも始まる見通しだ。

 事故は1月28日午前に発生し、男性運転手がトラックごと落下した。周辺の陥没が続き、二次被害の危険があることから、消防による捜索は難航した。

 県は2月11日、バイパス管を設置する方針を示し、急ピッチで工事を進めていた。捜索のため、運転席部分の真上と、上流側の斜め方向の2方向からの掘削工事も進めており、早期完成を目指している。

 大野知事は24日、記者団に、「事故が起こって数時間で救出をすることが最善だと思っていたが、(事故発生から)3か月がかかってしまったのは本当に忸怩じくじたる思いだ」と述べた。

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