救急隊員が設定変更忘れ仮眠室に指令届かず、出動6分遅れる…到着時に60歳代男性は心肺停止
2025年5月10日(土)18時22分 読売新聞
名古屋市消防局の救急車(2023年10月)
名古屋市消防局は10日、救急隊員が装置の設定の変更を忘れたため、指令が仮眠室に届かず、出動が6分遅れる事案があったと発表した。別の救急隊が到着した際、心肺停止状態だった60歳代の男性は、搬送先の病院で死亡が確認された。
市消防局は、医師からは「遅延が傷病者の予後に影響を与えたとは考えにくい」との見解を受けているとしている。
発表によると、10日午前4時29分に同市天白区の男性の家族から119番があり、同30分、指令センターが本部第4救急隊に出動指令を出した。
しかし、同隊は別の事案で出動して戻った際、隊員が装置の設定の変更を忘れたまま仮眠に入り、指令に気づけなかった。センターは同36分に別の救急隊に出動指令を出した。
伊藤一義消防局長は「ご家族に心よりおわび申し上げます。今回の事案を検証し、再発防止を図る」などとコメントした。