「人間を救うのは、人間だ。」愛子さま 日赤で編集される情報誌の「ふさわしい内容」

2024年5月14日(火)6時0分 女性自身

愛子さまの初めての単独ご公務に関しては侍従職を中心にして、内容や時期など、かなり前から慎重に検討されてきました。満を持してのお出ましとなったわけですが、宮内庁内でも『まさに愛子さまにふさわしい初ご公務になった』という評価が多いようです」


そう語るのは宮内庁関係者。


5月11日夕方、愛子さまは東京都千代田区の国立公文書館を訪問され、特別展「夢みる光源氏─公文書館で平安文学ナナメ読み!─」を視察された。


「同展では『夢』をテーマに、『源氏物語』だけでなくその注釈書や、『古今和歌集』や『枕草子』などの古典文学にまつわる資料などが展示されていました。どれも愛子さまが学習院大学で学ばれてきた文学作品ばかりです」(前出・宮内庁関係者)


国立公文書館は、歴史的に資料価値が高い重要な公文書などの適切な保存や利用を図ることを目的として設置された施設。膨大な資料を所蔵しているが、認知度は決して高くはない。


「皇室の方々のご公務は基本的に、オファーを受ける形になっています。今回のご視察も国立公文書館からの申し出があり実現しました。愛子さまのお出ましにより、古典文学だけではなく、国立公文書館自体の存在を広く国民に知ってもらいたいという意図もあったのでしょう。


ただ天皇陛下雅子さまも、最初のご公務は、愛子さまのご意思に沿うものが望ましいとお考えだったと聞いています。そのため、“弱い立場にいる人たちに寄り添うもの”や“動物たちの命を救うもの”、もしくは“大学で真剣に学ばれた古典文学に関するもの”になるのではないかと、宮内庁内でささやかれていたのです」(前出・宮内庁関係者)


名古屋大学大学院准教授の河西秀哉さんは次のように語る。


「第一歩としては、ふさわしいものを選ばれたという印象を受けました。愛子さまご自身の興味・関心がある分野ですし、古典文学という日本の伝統文化の魅力を国民に伝えていくことを、ご公務の柱の1つにすえることを示されたのだと思います。


皇居からとても近い場所にありますし、公的な機関ですから、警護も最小限ですみます。さらに体力的なご負担も少なかったのではないかと思います」


愛子さまは前日も19時過ぎまで日本赤十字社(以下・日赤)で勤務されていたのだ。


「愛子さまは、日赤のご勤務にも真摯に臨まれています。そちらに支障を及ぼさないように、今後は平日はご勤務を優先され、週末はおもに単独ご公務というスタイルになっていく可能性もあると思います」(前出・宮内庁関係者)


日赤では「事業局パートナーシップ推進部 ボランティア活動推進室 青少年・ボランティア課」に配属された愛子さま。現在は、ボランティアに関する情報誌の編集や研修といった業務をおもに担当されているという。


皇室担当記者によれば、


「愛子さまは、幼いころから作文がお上手で、大学の卒業論文も締切り直前まで推敲されるなど、文章にこだわりを持たれています。そんな愛子さまの文章力への評価も、同部署への配属の決め手になったのでしょう。愛子さまが編集作業に携われているのは『赤十字ボランティアのための情報誌 RCV』だと聞いています。


RCVは“Red Cross Volunteer”の略で、ボランティアたちの活動を広報するための小冊子です。カラー8ページで、年に2回発行され、日赤のHPからも読むことができます。


今年2月に81号が発行されており、テーマは《災害のために平時から備える〜自分を守り、周りを守る〜》。各地の赤十字奉仕団の活動や、ボランティアたちの声が紹介されています」


■日本は、“言葉に豊かな力が宿る国”


ちなみに80号のテーマは《つながる。支え合う。〜地域包括ケアと奉仕団連携活動の現在地〜》、79号は創設から100年を迎えた青少年赤十字と赤十字奉仕団の連携を軸として、3つの特集が掲載されていた。


《人間を救うのは、人間だ。》というスローガンのもとに、毎号特集が組まれているようだ。


「この情報誌自体も、“RCV編集委員”と呼ばれる、ボランティアの協力によって作成されています。なかには大学生たちもいるようですが、愛子さまも編集作業の過程で彼らと交流され、知見を深められていくことでしょう」(前出・皇室担当記者)


初単独ご公務は日本が誇る古典文学の魅力を伝えるご活動。そして日赤の新入職員としてのお仕事はボランティア活動を広報するための編集業務。この2つの“初めてのおつとめ”には、言葉にまつわるものという共通点がある。


前出の河西さんはこう語る。


「天皇皇后両陛下や皇室の方々のお言葉は、発表される機会はそれほど多くありません。それだけに一言一言が大きな影響力を持ち、それに励まされている人も少なくないと思います。


もちろん天皇陛下の“人格否定発言”など、ご自身方の“お言葉”によって物議が醸されたこともありました。だからこそ皇室の皆さまは“言葉の力”を大切にされ、愛子さまも同じように考えていらっしゃるのだと思います」


“令和”の出典となった『万葉集 巻第五』には、日本を「言霊の幸う国」と表現した歌人・山上憶良の言葉がある。


“言葉に豊かな力が宿る国”という意味だというが、皇室は古くから言霊を大切にしてきた。静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんも次のように言う。


「皇室と国民との間に育まれた信頼と敬愛は、言葉とその言葉に結びついた適切な行動によって築かれてきました。


そうした意味で、愛子さまのお言葉とそれに結びついたおふるまいが、多くの国民の信頼や敬愛を得ているのは当然の結果といえます。言葉とそれに結びついた行動は、『言葉の力』や『言霊』を信じることから生まれるものであり、愛子さまがそれらを大切にされていることは素晴らしいことと考えています」


■全国赤十字大会には雅子さまがご臨席


日赤にご入社にあたって愛子さまは次のようなメッセージを発表されている。


《皇室の役目の基本は「国民と苦楽を共にしながら務めを果たす」ことであり、それはすなわち「困難な道を歩まれている方々に心を寄せる」ことでもあると認識するに至りました》


“困難にある人々や弱者に寄り添い、救いの手を差しのべる”という言霊を発せられた愛子さまは、今後も言葉の力を駆使しながら、実現を目指されるのだろう。


「5月15日には『全国赤十字大会』が開催され、雅子さまが名誉総裁として臨席されます。日赤にとって非常に重要な行事ですので、当日は職員たちも総出で手伝うそうです。三笠宮家の瑶子さまが日赤ご勤務時代に、来賓の誘導をされている姿が目撃されたこともあります。新入職員の愛子さまも、何らかのお手伝いをされたり、大会を見学されたりすることもあるでしょう。


大会ではユースボランティアが活動実績を報告することもありますので、愛子さまが情報誌の編集者として取材をされる可能性もあると思います」(前出・皇室担当記者)


雅子さまは会場から退出される際、大会で活動報告をした女性たちにお声をかけることが多い。名誉総裁として、女性たちを励まされるお母さまのお姿に、愛子さまはさらに“言霊”への信頼を厚くされるに違いない。

女性自身

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