富山の伝統産業・高岡銅器の「シマエナガ風鈴」、女子高生が共同開発…若者層への認知拡大目指す
2025年5月26日(月)16時57分 読売新聞
能作と高岡高生が共同開発したシマエナガ風鈴
富山県高岡市の伝統産業・高岡銅器を若者に広めようと、鋳物メーカー「能作」と県立高岡高校(中川園町)の生徒が「シマエナガ風鈴」を共同開発した。
同校普通科2年の「総合的な探究の時間」で同社は2024年度、「高岡銅器産業の若年層への認知拡大を図るには」という課題を出題。女子生徒(17)を班長とする5人の班が若者に人気の野鳥シマエナガと、形が似ている風鈴をかけ合わせることを考案した。シマエナガは、真っ白な羽毛に包まれた愛らしい姿から「雪の妖精」の愛称で親しまれる。
生徒のアイデアを基に同社が商品化したシマエナガ風鈴は、黄銅製で高さ46ミリ、直径43ミリ。同社が高校生と商品を共同開発するのは、初めての試み。
19日、同校で同社の能作千春社長から完成品を見せてもらった生徒たちからは、「かわいい」「きれいな音やね」との声があがった。女子生徒は「商品化できてうれしい。若い人に銅器のよさが伝わってほしい」と喜んだ。能作社長は「生徒の思いとともに、手にとってもらいたい」と話した。
1個7480円(税込み)。同社本社や、シマエナガが生息する北海道の「大丸札幌店」などで28日から先行販売する。また、6月16日からは国内の能作直営店全18店舗とオンラインでも売り出す。