兵庫・斎藤知事の「情報漏えい指示」否定、第三者委員長「誤った判断は素直に認め県政を前に」

2025年5月30日(金)22時11分 読売新聞

読売新聞の取材に応じる工藤弁護士(30日、神戸市内で)=八木良樹撮影

 兵庫県知事の内部告発問題で、告発者の私的情報の漏えい疑惑を調査した県の第三者委員会で委員長を務めた工藤涼二弁護士が30日、読売新聞の取材に応じた。斎藤元彦知事が、自身が漏えいを指示した可能性が高いとする第三者委の指摘を受け入れないことについて、「私個人の意見だが、第三者委としては自信を持って判断した。認めていただけないのは非常に残念だ」と述べた。

 第三者委は県が昨年10月に設置し、県弁護士会から推薦された3人の弁護士が調査にあたった。今月27日に公表した報告書で、井ノ本知明・前総務部長が告発者の前県西播磨県民局長(昨年7月に死亡)の公用パソコンに保存されていた私的情報を県議3人に漏えいしたと認定し、斎藤氏らの指示だった可能性が高いと指摘した。

 斎藤氏は漏えいが認定された責任を取って自身の給与をカットする意向を示した一方で、「漏えいについては指示していないという認識だ」などとしている。

 工藤氏は「一弁護士の意見」と強調した上で、「県が内部調査をしても部下が上司を調べることは難しいということで、県から委託された。何の利害関係もない我々が、十分な時間をかけて調査した結果。尊重していただけなければ、制度として意味がなくなる」と話した。

 「(調査は)県民のためにやったことで、知事のためにやっているわけではない」とし、斎藤氏については「昨年の知事選でも約110万票の県民の支持を得て再選された方。良い政策を実行されている面もあると思う。私も県民なので、いつまでも県政が停滞するのは残念。誤った判断は素直に認め、県政を進めるべきではないか」と語った。

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