二十四節気「芒種」 田植えや種まきなど、始まりの季節

2021年6月5日(土)5時30分 ウェザーニュース

2021/06/05 05:33 ウェザーニュース

今年は沖縄から東海で平年より早い梅雨入りとなり、季節の歩みが早く感じられます。
今日6月5日は二十四節気「芒種(ぼうしゅ)」、七十二候「蟷螂生(かまきりしょうず)」の期間が始まります。
芒種とは一体何を意味するのでしょうか。今回は、字だけではなかなか想像できない「芒種」についてご紹介します。

芒種はどんな季節?

芒(のぎ)とは?

芒種の芒は「のぎ」とも読みます。芒は、イネ科の植物の殻の先端部分にある細長い突起のことです。
そこから、芒のある穀物の種をまく時期と言われています。稲の場合は種をまくというより、苗を植える形になるので、田植えの時期とも言えます。
ちなみに、芒があることによって、動物に食べられてしまうことを防いだり、動物の毛に絡まることで、種子を遠くに運んでもらうことができるそうです。

農家の救世主

今回の七十二候は蟷螂生(かまきりしょうず)。カマキリがたまごから生まれる時期です。
カマキリは肉食で、葉っぱや農作物はカマキリの範疇外です。むしろ、その農作物を食べようとやってきた害虫たちを食べてしまいます。
つまり、カマキリがいれば、害虫を積極的に食べてくれるうえに、農作物は無傷なため、農家の方たちにとっては、まさに救世主と言えそうです。農薬を使わない、安全で美味しい農作物を食べられる背景には、カマキリの存在もあります。

様々なことが始まる時期

稲作活動が本格的に始まったり、虫たちが地上に姿を現し始めたり、芒種は様々なことが始まる時期といえます。
ぜひ、この時期に何か新しいことを始めてみてみるのもいいかもしれません。

二十四節気と七十二候について

1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、それぞれをさらに6つに分けた24の期間を「二十四節気」といいます。
そしてこれをさらに初候、次候、末候の5日ずつにわけて、気象の動きや動植物の変化を知らせるのが七十二候です。
二十四節気と七十二候は、その日だけではなく、次の節気または次の候までの期間も指しています。
次回は、「芒種の次候、腐草為蛍(くされたるくさほたるとなる)」についてご紹介します。

参考資料など

【参照・参考元】
暦生活「芒種」https://www.543life.com/season-bousyu.html
日本自然保護協会「カマキリってどんな生き物?」https://www.nacsj.or.jp/project/ss2008/kamakiri_01.html
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)、

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