台風6号　暴風域を伴って次第に北へ　西日本は週中頃にかけて大雨警戒

2023/08/07 10:41 ウェザーニュース

8月7日(月)10時には、台風6号（カーヌン）は鹿児島県奄美市の東南東約180kmにあって、東北東にゆっくり進んでいるとみられます。
このあとは太平洋高気圧に進路を阻まれて北寄りに進むようになり、勢力を若干強めながら、9日(水)には暴風域を伴って九州本土に近づく見込みです。
▼台風6号　8月7日(月)10時推定
　中心位置　　　奄美市の東南東約180km
　大きさ階級　　／／
　強さ階級　　　／／
　移動　　　　　東北東　ゆっくり
　中心気圧　　　970 hPa
　最大風速　　　30 m/s (中心付近)
　最大瞬間風速　40 m/s

奄美は明日にかけて暴風、大雨が続く

8日(火)9時の風の予想

奄美大島は台風6号の暴風域に入っていて、風が吹き荒れています。早朝には奄美空港で28.8m/sの最大瞬間風速を観測しました。
また、台風の中心から少し離れたところにスパイラルバンドと呼ばれる活発な雨雲の帯があって、奄美周辺にかかっています。奄美大島の名瀬では10分間で5mm前後の雨が断続的に降り、10時10分までの1時間降水量は22.5mmとなりました。72時間降水量は300mmを超えており、土砂災害の危険度が高くなっています。奄美地方には暴風警報と波浪警報に加え、大雨警報が発表されました。
台風は動きが遅いため、奄美地方では明日8日(火)にかけて暴風や大雨が続く予想です。海上も大しけの状態が続きますので、海には近づかないようにしてください。
また、台風が離れた沖縄本島では、発表されていた土砂災害警戒情報は解除されましたが、降り始めからの総雨量が700mmを超えています。雨が落ち着いた後もしばらくは土砂災害の発生に警戒が必要です。引き続き、危険な場所には近づかないようにしてください。

九州では500mmを超える大雨のおそれも

10日(木)午前までの予想積算降水量

西日本の太平洋側は、台風の前面を吹く南寄りの湿った風の影響を受けて、局地的に活発な雨雲がかかっています。紀伊半島周辺や高知県などでは1時間に50mm前後の激しい雨となっているところがあり、高知県安芸郡馬路村では10時までの24時間の降水量が200mmを超えました。
台風はこのあと次第に進路を北寄りに変えるため、西日本は台風が日本海に抜ける10日(木)にかけて湿った空気の流れ込みやすい状況が続く見込みです。同じような場所に発達した雨雲がかかりやすくなるとみられます。
ウェザーニュース独自の予測では、10日(木)午前までの降水量が九州の多いところでは500mmを超える見通しです。大雨による災害の危険性が高まりますので、早めに大雨への備えを進めてください。
台風からは遠い東海や関東でも、湿った空気の流入によって一時的に雨の強まる可能性があるため注意が必要です。

西日本、東日本の太平洋側は高波にも注意

8日(火)朝の波の予想

台風6号は広い強風域を伴っていることに加え、東から張り出す太平洋高気圧との気圧差によって南風が強まるため、太平洋側は広い範囲で波が高くなります。
明日8日(火)朝の波の予想では九州や四国の沿岸で5m前後、東海や関東など台風から離れている地域でも2m前後に達する見込みです。
海のレジャーは出来るだけ控え、海水浴場など遊泳禁止の措置がとられている場合は、指示に従うようにしてください。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風6号の名前「カーヌン（Khanun）」はタイが提案した名称で、タイの果物の名前（パラミツ、ジャックフルーツ）からとられています。