台風7号(ラン)発生 発達しながら北上してお盆期間中に影響の可能性
2023年8月8日(火)10時30分 ウェザーニュース
2023/08/08 10:53 ウェザーニュース
8月8日(火)9時、南鳥島近海で発達中の熱帯低気圧が台風7号(ラン)になりました。今年の8月に入り初めての台風発生です。
今後は発達しながら北上して、お盆期間中に日本列島に影響を及ぼす可能性があります。
▼台風7号 8月8日(火)9時
中心位置 南鳥島近海
大きさ階級 //
強さ階級 //
移動 ほとんど停滞
中心気圧 1000 hPa
最大風速 18 m/s (中心付近)
最大瞬間風速 25 m/s
本州方面に近づく可能性も
参考 世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果
この図の細い線1本1本は世界各国の気象機関が計算した進路のシミュレーション結果をあらわします。アンサンブル予報という手法の過程で得られるもの(メンバー)で、想定される進路にはかなりの幅があるということをイメージするために掲載しています。
台風は発達しながら西寄りに進み、週後半には小笠原諸島の近海で北寄りに進路を変える可能性が高くなっています。
その後の進路や発達の程度次第では、関東など本州方面に近づくことも考えられ、お盆休み期間中に荒れた天気となる可能性があります。伊豆諸島付近で動きが遅くなる懸念もあり、まだ予測の誤差が大きい状況です。日が経つにつれて誤差は縮小する見込みですので、今後の情報にご注意ください。
台風の暴風域に入る確率
5日先までに台風の暴風域に入る確率は以下の通りです。(気象庁)
茨城県 1 %
栃木県 1 %
群馬県 1 %
埼玉県 1 %
千葉県 4 %
東京都
東京地方 2 %
伊豆諸島北部 5 %
伊豆諸島南部 16 %
小笠原諸島 71 %
神奈川県 2 %
福井県 1 %
山梨県 2 %
長野県 2 %
岐阜県 1 %
静岡県 3 %
愛知県 2 %
三重県 2 %
滋賀県 1 %
京都府 1 %
大阪府 1 %
兵庫県 1 %
奈良県 2 %
和歌山県 2 %
徳島県 1 %
高知県 1 %
台風発生は8月に入ってからは初
平年の台風発生数
現在、奄美地方の近くにある台風6号は7月下旬に発生したもので、今月になってからの台風発生は初めてとなります。
8月の台風発生数の平年値は5.7個で、一年の中でも一番台風の発生が多くなる時期です。今年は平年よりも台風の発生数がやや少ないペースとなっていますが、これからの時期に備えて台風対策・大雨対策を整えるようにしてください。
台風6号は九州の西を北上へ
台風6号(カーヌン)は鹿児島県奄美市の東約150kmにあるとみられます。今後は勢力を若干強めながら、暴風域を伴って明日9日(水)頃に九州の西をゆっくりと北上していく見込みです。
台風の北上前から西日本の太平洋側に湿った空気が流れ込み続けている影響で、活発な雨雲が同じようなところにかかり、九州や四国などではすでに多くの雨が降っています。
台風は九州の西の海上を進む見通しのため、北上する際は勢力を落とさず、やや発達する予想です。九州では今夜からスパイラルバンドと呼ばれる非常に発達した雨雲の帯がかかり、風も強まるとみられます。台風が通過する明後日10日(木)にかけて、大雨や暴風に警戒が必要です。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風6号の名前「カーヌン(Khanun)」はタイが提案した名称で、タイの果物の名前(パラミツ、ジャックフルーツ)からとられています。
台風7号の名前「ラン(Lan)」はアメリカが提案した名称で、嵐を意味する語からとられています。