台風6号 九州本土の一部が暴風域に スピード遅く荒天が長引くおそれ

2023年8月8日(火)20時50分 ウェザーニュース

2023/08/08 20:49 ウェザーニュース

今日8月8日(火)21時推定で、台風6号(カーヌン)は鹿児島県屋久島の南南西、約50kmにあるとみられます。すでに鹿児島県本土の一部が暴風域に入っており、九州南部を中心に雨風が強くなっています。
今後も暴風域を伴いながら北上し、明日9日(水)の夜にかけて九州の西をゆっくりと通過していく見込みです。
▼台風6号 8月8日(火)21時推定
 中心位置   屋久島の南南西約50km
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     北北西 10 km/h
 中心気圧   970 hPa
 最大風速   30 m/s
 最大瞬間風速 40 m/s

西日本太平洋側で大雨に

西日本の太平洋側に湿った空気が流れ込み続けている影響で、活発な雨雲が同じようなところにかかり続けています。
この後も台風のスピードは遅く、明日9日(水)は時速10km〜20kmくらいで九州の西海上を通過する見込みです。
台風の東側を吹く非常に暖かく湿った空気が流れ込み続けるため、このあとも同じような場所に発達した雨雲がかかりやすくなるとみられます。

発達した雨雲の帯が九州南部へ

雨雲の様子 8日(火)20時45分

すでに鹿児島県には台風を取り巻く”スパイラルバンド”と呼ばれる活発な雨雲の帯がかかり、20時20分までの1時間に田代で27.5mm、佐多で24.5mmの強い雨を観測しました。
今後は台風の北上に伴ってスパイラルバンドは宮崎県にもかかる見込みです。南東からの湿った風が山にぶつかるような地域では特に雨雲が発達し、猛烈な雨が降るおそれがあります。
場合によっては線状降水帯が形成されて大雨災害のリスクが高まることも考えられます。西日本は台風が抜ける10日(木)にかけて大雨に警戒が必要です。
台風の速度が遅いため、激しい雨の時間が長くなる心配があります。総雨量が多くなり、九州や四国の太平洋側、紀伊半島南部では、今後新たに300mmを超える雨の降るところがある見込みです。
すでに大雨となっているところに、さらに多量の雨が降ると予想されているため災害発生の危険性が高まります。夜間で避難所への移動が難しい場合は無理をせず、家屋の2階以上の高層階に避難して安全を確保する「垂直避難」を心がけてください。
台風からは遠い東海や関東でも、湿った空気の流入によって一時的に雨の強まる可能性があるため注意が必要です。

10日(木)昼過ぎまでの予想積算降水量

暴風や高波にも警戒を

台風に近い九州は、明日にかけて風も強まります。最大瞬間風速は40m/s近くに達するおそれがあるので、飛びやすいものは早めに片付けておく、窓ガラス部分の補強をするなどの備えをしてください。
また、台風6号は広い強風域を伴っていることに加え、東から張り出す太平洋高気圧との気圧差によって南風が強まるため、太平洋側は広い範囲で波が高くなります。
台風の近づく九州東シナ海側や太平洋側では明日9日(水)にかけて、8m前後の大しけが予想されています。四国の沿岸でも5m前後、東海や関東など台風から離れている地域でも3m前後に達する見込みです。
海のレジャーはできるだけ控え、海水浴場など遊泳禁止の措置がとられている場合は、指示に従うようにしてください。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風6号の名前「カーヌン(Khanun)」はタイが提案した名称で、タイの果物の名前(パラミツ、ジャックフルーツ)からとられています。

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