台風6号 明日にかけて九州の西をゆっくり北上見込み 西日本は大雨に厳重警戒

2023年8月8日(火)11時21分 ウェザーニュース

2023/08/08 11:14 ウェザーニュース

8月8日(火)11時には、台風6号(カーヌン)は鹿児島県奄美市の東北東、約160kmにあるとみられます。
今後も暴風域を伴いながら北上し、9日(水)の夜にかけてに九州の西をゆっくりと通過していく見込みです。
▼台風6号 8月8日(火)11時推定
 中心位置   奄美市の東北東 約160km
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     北 ゆっくり
 中心気圧   970 hPa
 最大風速   30 m/s
 最大瞬間風速 40 m/s

奄美は今夜まで大雨や暴風に警戒

台風はゆっくりと北上を続け、鹿児島県の種子島や屋久島の一部が風速25m/s以上の暴風域に入っているとみられます。
また、台風の動きが遅い影響で奄美地方もまだ暴風域に入っているところがあり、荒れた天気が続いている状況です。台風の中心から少し離れたところにある“スパイラルバンド”と呼ばれる活発な雨雲の帯がかかり続け、奄美大島にあるアメダス古仁屋では11時までの48時間降水量は300mm近くになっています。
土の中の水分量が増え、土砂災害の危険度が非常に高くなっています。奄美地方には引き続き、大雨警報・暴風警報・波浪警報が発表中です。台風の速度が遅いため、今夜にかけて奄美地方では大雨や暴風、海上では大しけに警戒が必要です。

今夜からは発達した雨雲の帯が宮崎県などに

雨の予想 8日(火)20時

西日本の太平洋側に湿った空気が流れ込み続けている影響で、活発な雨雲が同じようなところにかかり続けています。局地的には1時間に30mmを超える激しい雨を降らせていて、高知県馬路村にあるアメダス魚梁瀬(ヤナセ)では11時までの48時間降水量は438.5mmにのぼっています。
台風は海上を進む見通しのため、九州の西を北上する際も勢力を落とさない予想です。台風の東側を吹く非常に暖かく湿った空気が流れ込み続けるため、このあとも同じような場所に発達した雨雲がかかりやすくなるとみられます。
特に今夜からは宮崎県などにも台風の中心から少し離れたところにある“スパイラルバンド”と呼ばれる活発な雨雲の帯がかかり、猛烈な雨が降るおそれがあります。場合によっては線状降水帯が形成されて大雨災害のリスクが高まることも考えられます。西日本は台風が抜ける10日(木)にかけて大雨に警戒が必要です。

さらに500mm前後の大雨のおそれ

10日(木)昼過ぎまでの予想積算降水量

このあとも九州や四国の太平洋側、紀伊半島南部で特に降水量が多くなる予想です。ウェザーニュース独自の予測では台風通過後の11日(金)朝までに、新たに300mmを超える雨の降るところがある見込みです。すでに大雨となっているところに、さらに多量の雨が降ると予想されているため災害発生の危険性が高まります。早めに大雨への備えを進めてください。
台風からは遠い東海や関東でも、湿った空気の流入によって一時的に雨の強まる可能性があるため注意が必要です。
また、台風に近い九州は、明日にかけて風も強まります。最大瞬間風速は40m/s近くに達するおそれがあるので、飛びやすいものは今日のうちに片付けておく、窓ガラス部分の補強をするなどの備えをして、暴風にも警戒してください。

西日本、東日本の太平洋側は高波にも注意

台風6号は広い強風域を伴っていることに加え、東から張り出す太平洋高気圧との気圧差によって南風が強まるため、太平洋側は広い範囲で波が高くなります。
台風の近づく九州東シナ海側や太平洋側では明日9日(水)にかけて、8m〜10m近い大しけが予想されています。九州の太平洋側や四国の沿岸でも5m前後、東海や関東など台風から離れている地域でも2m前後に達する見込みです。
海のレジャーはできるだけ控え、海水浴場など遊泳禁止の措置がとられている場合は、指示に従うようにしてください。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風6号の名前「カーヌン(Khanun)」はタイが提案した名称で、タイの果物の名前(パラミツ、ジャックフルーツ)からとられています。

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