台風発生が続く可能性 11号に続き 新たな熱帯低気圧が発生か 9月は台風シーズン
2024年9月2日(月)13時24分 tenki.jp
台風11号が昨日9月1日(日)午後9時にフィリピンの東で発生。南の海上は熱帯擾乱(台風・熱帯低気圧)の発生しやすい状況となっており、すでに2日(月)午前9時の天気図には熱帯低気圧があります。今のところ、この熱帯低気圧はあまり発達しない見込みですが、これとはまた別に新たな熱帯擾乱が発生し、日本に影響を与える恐れがあります。
台風11号発生 列島への影響は限定的
日本列島に大きな影響を与えた台風10号(サンサン)は、昨日9月1日(日)正午に熱帯低気圧に変わりましたが、昨日9月1日(日)午後9時、フィリピンの東で、台風11号「ヤギ」が発生しました。
台風11号はフィリピンの東を発達しながら北上し、4日(水)に進路を西よりに変えて、バシー海峡へと進む予想です。日本列島に直接的な影響はない見込みですが、沖縄では先島諸島を中心に高波などの影響を受ける可能性があり、注意が必要です。
新たな熱帯擾乱発生の可能性も
南の海上は積乱雲の発達しやすい状況となっています。
2日(月)午前9時の天気図には熱帯低気圧がありますが、これは今のところ、あまり発達しない予想です。ただ、今後、新たな熱帯擾乱(台風や熱帯低気圧)が発生し、沖縄周辺に北上する可能性があります。来週前半にかけて複雑な動きをとる可能性もあり、今後の動向に注意が必要です。動き次第では、熱帯擾乱周辺の暖かく湿った空気が本州付近にも流れ込む可能性があります。最新の気象情報・台風情報を確認してください。
9月も台風シーズン
9月も台風シーズンが続きます。平年値を見ますと、9月も発生数は5.0個と8月に次いで多く、上陸数は1.0個と8月と同じくらいです。
今年前半は台風の発生は少なくなりましたが、8月は台風発生が相次ぎました。9月も目先、台風の発生が続く可能性があります。長期予報でも、この先、日本の南の海上では積乱雲の発生が多い予想です。また、偏西風が平年に比べ北よりを流れやすい見込みです。偏西風が北よりだと、台風が日本列島に近づいた際に、台風を流す風が弱く、台風10号のように動きが遅くなる可能性があります。
まだ台風シーズンは続きますので、改めて、非常持ち出し袋やハザードマップの確認をしておいてください。
越境台風にはならず
なお、ハワイの西を進んでいたトロピカル・ストームHoneが日付変更線をこえて、越境台風になる可能性がありましたが、トロピカル・ストームHoneは2日(月)9時には180度経線に達したものの、台風の基準には達せず、気象庁は熱帯低気圧と解析しました。
※日本の気象庁とアメリカの気象機関とで、太平洋の台風や熱帯低気圧を監視するエリアが決まっています。日付変更線(経度180度線)の東側、北西太平洋が気象庁の担当エリアで、東側の太平洋北部と中部がアメリカの担当エリアです。アメリカの担当エリアで発生した「ハリケーン」や「トロピカルストーム」が、日付変更線を超えて日本側に入ると、監視の担当がアメリカの気象機関から日本の気象庁に変わり、「台風」と呼ばれるようになります。