巨人移籍のリチャードは「それほど大化けするとは思えない」、識者「よくやっているが...そこまで期待してはかわいそう」
2025年5月22日(木)16時41分 J-CASTニュース
プロ野球DeNAの元ヘッドコーチで野球解説者の高木豊氏(66)が2025年5月21日にユーチューブを更新し、ソフトバンクからトレードで巨人に移籍したリチャード内野手(25)の今後について自身の見解を示した。
「リチャードにそこまで期待してもかわいそう」
巨人とソフトバンクの両球団は12日、巨人・秋広優人内野手(22)、大江竜聖投手(26)と、ソフトバンクのリチャード内野手(25)の2対1のトレードが成立したことを発表した。
左ひじを負傷して戦線離脱している主砲・岡本和真内野手(28)の代わりとして期待されるリチャードは、移籍翌日の13日の広島戦に「7番・サード」で先発出場し、移籍後初アーチを放ち、さっそく結果を残した。
18日に本拠地・東京ドームで行われた中日戦では、1点ビハインドの5回に代打で登場。2死1、3塁のチャンスで、豪快な3ランを放ち逆転に成功した。
移籍後の成績は、21日時点で7試合に出場して2本塁打、4打点を記録するも、打率.150と低迷している。
このような状況の中、高木氏はリチャードの打撃を、次のように評価した。
「リチャードに関しては、最初はスタート(先発)で使う。その中で『いいスタートが切れた』『ホームランが出たね』みたいな。だけど、安定性に欠けるのでベンチかなと思っていたら、代打に出てきてホームランを打った。だから上出来。俺は上出来だと思う。パ・リーグでの打率とか成績を調べると、そこまで期待してもかわいそう。その中で、よくやっているという感覚」
「巨人が10試合我慢できるだけの余裕があれば我慢する」
移籍直後に衝撃デビューを飾るも、その後、3試合ノーヒットが続き、17日の中日戦はスタメン落ちした。ここまで20打数3安打で、そのうち2本が本塁打だ。
高木氏は、リーグ4位のチーム事情を踏まえ、リチャードの現状に言及した。
「ジャイアンツが10試合我慢できるだけの余裕があれば我慢する。余裕がないから我慢できないだけ。与えられた中でホームランを2本打ったわけだし、そういう意味ではよくやっている。岡本とかぶせてみても、そこまでの活躍は無理」
そして、「環境の変化や、緊張感で成績が伸びるかなとは思うが、それも一時的なことで、そんなに大化けするとは思えない」との見解を示した。
高木氏は、ここまでのリチャードのプレーを100点中「70点」と評し、サードとして守備範囲の物足りなさを指摘した。
舞台をパ・リーグからセ・リーグに移してプレーするリチャード。主砲・岡本に代わる右の大砲として期待する首脳陣の思いに応えることができるか。6月3日からはセ・パ交流戦がスタートする。