巨人・赤星 プロ初完封で救援陣休ませる大仕事 チーム一番乗りの完投に阿部監督「助けてくれた」

2025年5月24日(土)5時30分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 巨人5−0ヤクルト(2025年5月23日 東京D)

 プロ4年目で初の大仕事だ。巨人・赤星優志投手(25)が23日のヤクルト戦でプロ初完投初完封の快投を見せ、3勝目を挙げた。4回にはプロ初適時打を放って一挙4得点に貢献。7安打されながら無四死球で116球を投げ抜いた。前日まで2日連続4時間超えの激戦だった甲子園からの移動ゲーム。今季のチームでは一番乗りの完投でブルペンを休ませる救世主になった。

 冷静さや落ち着きを表す青い色のグラブを手に9回を投げきった赤星は鉄仮面を少しだけ緩ませた。5—0の9回2死。茂木を一ゴロに打ち取り、プロ初完封。過去最長だった8回を超えた快投を「いつも通り1イニングずつ投げた結果。経験したことないですし、不思議な感覚。うれしかった」と振り返った。

 完全燃焼を表す青い炎のような116球だった。「同じグラブをずっと使ってると、ちょっと柔らかくなりすぎたりする」とホームでは赤、ビジターでは青と2色のグラブを使い分ける右腕。今回の「TOKYOシリーズ」は本拠地ながらビジターユニホーム着用のため青グラブだった。情熱や力強さを表す赤は胸に秘め、いつも通り淡々と投球。9回の大歓声も「凄いなと思いながら投げました」と冷静だった。

 変化が、好投を支えている。2月12日の宮崎キャンプ。赤星は阿部監督の指導の下、ブルペンで151球を投げ込んでいた。「打者の嫌がるボール」を掲げ、癖のない投球フォームから、左足をクロスした構えからインステップに変更。オーバースローから、スリークオーター気味にリリース位置も変えた。

 出どころの見にくいフォームから150キロを連発。「真っすぐは強さも出ている。多少甘くてもストライクが取れているので、変化球も生きている」。従来よりも速いカーブも効果的に使った。打者33人中20人で初球ストライク。持ち味の制球力で支配し、無四球で終えた。

 2点を先制した4回2死満塁では、赤色の手袋でプロ初適時打となる中前2点打。今季チーム一番乗りの完投で前日まで2試合連続4時間超えの試合で奮闘していた救援陣を休ませ、阿部監督も「赤星がチームを助けてくれた」と感謝した。「年間通して回れるように、切り替えて頑張りたい」。感情を表に出さない赤星が、熱くチームを支える。(小野寺 大)

 ≪完投チーム一番乗り 46戦は球団最遅記録≫赤星(巨)が無四死球のプロ初完封で今季のチーム完投一番乗り。巨人で開幕46試合目にチーム初完投は、11年の35試合目(内海哲也=完封)を抜く最も遅い記録になった。

スポーツニッポン

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