ヘルナンデスには活躍する季節がある 高橋由伸氏「岡本の穴は小さくできる」
2025年5月24日(土)6時0分 スポーツ報知
4回1死一、三塁、適時打を放ちベンチへガッツポーズのヘルナンデス(カメラ・今成 良輔)
◆JERA セ・リーグ 巨人5—0ヤクルト(23日・東京ドーム)
ヘルナンデスの体がここにきて動き始めたな。4回1死一、三塁では外角低めをライトに追っつけた。ボールへの反応が良くなり、スイングにキレを感じる。シーズン序盤とは別人だ。22日の阪神戦(甲子園)で一発を放った際にも感じたことで、上り調子であることは間違いない。同時に守備も良くなってきた。
選手にはタイプがあり、スロースターターもいれば、開幕10試合は絶好調、という人もいる。ヘルナンデスは昨年、交流戦から合流してチームの救世主になった。今年も夏場から力を発揮するあたり、前述したスロータイプの選手なのかもしれない。ここまでは直球に詰まったり、ボールになる変化球にも手を出していたが、打撃内容が劇的に良くなっている。本来、広角に打てるバッターで、打率3割以上は残せると思っていた。
岡本不在の中、ヘルナンデスが打線のカギを握る。吉川、キャベッジとともに中軸に収まってくれれば、得点力は確実にアップする。中軸が固まれば打順は組みやすくなり、周りに調子のいい選手を置いていけばいい。和真の代わりはいないが、抜けた穴は小さくできるはずだ。(スポーツ報知評論家・高橋 由伸)