週刊地震情報 2023.12.17 熊本県阿蘇地方で震度2 熊本地震の際に活動した領域

2023年12月17日(日)10時15分 ウェザーニュース

2023/12/17 09:43 ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は、前週に比べると少ない水準です。
地震の発生が集中している所はなく、広い範囲で散発的に起きました。震度3以上の地震は発生していません。(12月11日〜17日10時の集計)

国内:熊本県阿蘇地方でM3.0の地震

熊本県阿蘇地方の地震

4日(月)11時21分頃、伊豆半島東方沖を震源とするマグニチュード3.9、深さ7kmと推定される地震が発生しました。この地震で静岡県熱海市で最大震度3、神奈川県湯河原町で震度2の揺れを観測しています。
伊豆半島東方沖が震源の地震で震度3以上を観測するのは2019年7月以来、約4年ぶりです。地震のメカニズムは西北西ー東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型と解析されています。
伊豆半島東方沖は地下のマグマ活動が起因と考えられる浅い地震が多く発生していて、群発地震になるケースもあります。最近では2009年の活動が活発で、今回よりも少し南の伊東市の沖合で地震が多発。2006年の活動では今回の震源近くでマグニチュード4.5、最大震度5弱を観測する地震が発生しました。
また、1989年の活動の際は手石海丘で海底噴火が発生しています。

世界:ノルウェー海でM5.5 大西洋中央海嶺付近

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は1回発生しています。最も規模が大きかったのは、トンガ近海で発生したマグニチュード6.1の地震です。
注目する地震はノルウェー海の地震です。日本時間の14日(木)の早朝、ノルウェー海でマグニチュード5.5、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。地震のメカニズムは北西ー南東方向に張力軸を持つ、正断層型と解析されています。
周辺に陸地はなく地震による影響は特にありませんでした。
今回の震源は大西洋中央海嶺付近で、ノルウェー海での地震はほとんどが海嶺付近で起きています。先日、火山噴火の逼迫懸念があったアイスランドと同じように、プレート同士が離れる過程で地震が起きる領域です。
プレートが沈み込む領域のような巨大地震は発生しにくく、記録に残っている地震では強いものでもマグニチュード7前後に留まります。

出典・参考
※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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