オリヅルセラピューティクスとペプチグロース 成長因子代替ペプチドの共同開発に成功

2025年1月29日(水)17時46分 PR TIMES

再生医療等製品の製造に使用される成長因子を代替する革新的な機能性ペプチドの共同開発に成功

 オリヅルセラピューティクス株式会社(本店:京都府京都市、事業所:神奈川県藤沢市、代表取締役:野中健史、以下「オリヅルセラピューティクス」)とペプチグロース株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:杉本二朗、以下「ペプチグロース」)は、2023年8月22日に発表した、オリヅルセラピューティクスが開発する再生医療等製品の製造時に使用されるリコンビナント成長因子を代替する化学合成ペプチドの共同開発を、このたび完了したことを報告いたします。当該ペプチドはリコンビナント成長因子と同様に細胞受容体に結合し、細胞内でのリン酸化およびシグナルを誘発し、多能性幹細胞から分化誘導および増殖を引き起こすことを確認しました。


 オリヅルセラピューティクスは、細胞治療製品および革新的なiPS細胞関連技術(プラットフォームイノベーション)の社会実装を目指し、iPS細胞由来の心筋細胞や膵島細胞を用いた再生医療の研究開発、および他事業会社や大学機関との協業による開発候補シーズの事業化支援を行っています。
ペプチグロースは、ペプチドリーム株式会社(本社:神奈川県川崎市、以下「ペプチドリーム」)の有する独創的ペプチドディスカバリー技術:PDPS(R)(Peptide Discovery Platform System)を活用し、『成長因子代替ペプチド』の開発を行うことで、従来品の血清、リコンビナント成長因子が抱える高額な製造コスト、物質安定性、製造ロット間の不均一性、生物由来原料基準などの課題を全て解決し、再生医療・細胞治療業界の更なる普及・拡大に貢献することを目指しています。

 今回の共同開発において、ペプチグロースは、ペプチドリームの有するPDPS(R)を核とした独自の創薬スクリーニング技術および卓越したペプチド合成技術、ノウハウを駆使し、ターゲット細胞の受容体への親和性や細胞内シグナルの強度を精巧に調整した候補ペプチドを複数種類創製し、オリヅルセラピューティクスに提供しました。オリヅルセラピューティクスは、独創的技術で開発を進めているiPS細胞由来の分化細胞をベースとした評価系を用いて、各分化誘導段階における分化細胞の生存率ならびに機能性の評価を行い、最適なペプチドの絞り込みを行いました。両社が緊密に連携しつつ、最適化作業および評価作業を積み重ね、生理活性、化学的安定性、溶解性等の向上を図り、細胞増殖、分化誘導において、従来の成長因子とほぼ同じ機能を有する革新的な成長因子代替ペプチドの創製に成功しました。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/127969/8/127969-8-dee8173c86111dd4f13e9b9a90b73e4a-3640x1149.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
今回創製した成長因子代替ペプチドを使用することにより製造コストの大幅な削減が見込めるほか、従来のリコンビナント成長因子の課題であった製造ロット間の品質差等の懸念も払拭され、オリヅルセラピューティクスにおける経済合理性、生産性の向上が可能となります。本研究は、AMED「橋渡し研究プログラム」(研究課題名:iPS細胞由来膵島細胞を用いた1型糖尿病に対する細胞治療開発)にて京都大学拠点の支援を受けて得られた成果です。


オリヅルセラピューティクスの代表取締役社長である野中 健史は、「この度、優れた技術力を持つペプチグロース社との共同開発により、成長因子代替ペプチドの創製に成功しました。臨床医療の現場で実践的に利用可能な製品価格の実現に近づくことにより、当社が目指すiPS細胞技術の社会実装へ大きく貢献できることを期待しています。」と述べています。


ペプチグロースの代表取締役社長である杉本 二朗は、「今般、iPS細胞を使用した再生医療等製品の研究開発で注目されているオリヅルセラピューティクスと共同で、革新的な成長因子代替ペプチドをわずか1年半未満で開発できたことは非常に喜ばしいことです。日本の高い技術力により創製された本製品がグローバル市場でも幅広く使用され、産業界の課題を解決できることを切に願っております。」と述べています。


【オリヅルセラピューティクス 概要】
社名     :オリヅルセラピューティクス株式会社
創立年月   :2021年4月
事業所    :神奈川県藤沢市村岡東2-26-1湘南ヘルスイノベーションパーク内
代表者    :野中健史
主な事業内容 :2021年4月に京都大学イノベーションキャピタル株式会社によって設立されたオリヅルセラピューティクスは、「科学の無限の力で世界により良い健康への希望をもたらす」というビジョンを掲げています。患者さんに細胞医療を届けるために、以下の事業内容を通じて、再生医療等製品および革新的なiPS細胞関連技術の社会実装を推進します。
1.細胞移植による再生医療等製品の開発
2.iPS細胞関連技術を利活用した、創薬研究支援および再生医療研究基盤整備


【ペプチグロース 概要】
社名     :ペプチグロース株式会社
設立年月   :2020 年4 月
本社     :東京都千代田区丸の内二丁目6番1号
代表者    :杉本二朗
主な事業内容 :再生医療・細胞治療等製品の製造に使用される、成長因子・サイトカインは、製造ロット間の品質・活性のバラつき、動物由来成分混入による安全性上の懸念、安定性上の懸念、市販価格が高く大量に使用する場合のコストの問題等の課題を抱えています。それらの課題を解決し再生医療・細胞治療の更なる普及・拡大に貢献することをミッションに、2020年4月に三菱商事株式会社とペプチドリーム株式会社の合弁企業として設立されました。設立以降、数十種類の成長因子・サイトカイン等をターゲットにそれらと同様の機能を持ち、化学合成可能な特殊ペプチドの開発を進めています。現在、2024年10月に上市をしたばかりのbFGF代替ペプチドを含め11品目を上市済であり、2025年度はPDGF-AA、IL-15等と同様の機能を持つ成長因子代替ペプチドの上市を予定しております。

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