超一流の営業マンが密かにやっている「富裕層に“人脈”を広げる方法・ベスト1」

2024年2月10日(土)6時0分 ダイヤモンドオンライン

超一流の営業マンが密かにやっている「富裕層に“人脈”を広げる方法・ベスト1」

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上司の承認を得たり、部下に仕事を進めてもらったり、お客様にお買い上げいただいたり……ビジネスにおいて「相手の理解を得て、相手に動いてもらう」ことは必須のスキルです。そこで、多くのビジネスパーソンは「理屈で説得しよう」と努力しますが、これが間違いのもと。なぜなら、人は「理屈」では動かないからです。人を動かしているのは99.9999%「感情」。だから、相手の「理性」に訴えることよりも、相手の「潜在意識」に働きかけることによって、「この人は信頼できる」「この人を応援したい」「この人の力になりたい」という「感情」を持ってもらうことが大切。その「感情」さえもってもらえれば、自然と相手はこちらの意図を汲んで動いてくれます。この「潜在意識に働きかけて、相手を動かす力」を「影響力」というのです。元プルデンシャル生命保険の営業マンだった金沢景敏さんは、膨大な対人コミュニケーションのなかで「影響力」の重要性に気づき、それを磨きあげることで「記録的な成績」を収めることに成功。本連載では、金沢さんの新刊『影響力の魔法』(ダイヤモンド社)から抜粋しながら、ゼロから「影響力」を生み出し、それを最大化する秘策をお伝えしてまいります。

写真はイメージです Photo: Adobe Stock

「人脈」を共有する

「人脈」を共有する——。 僕は、営業マンとして富裕層への人脈を広げるうえで、このことをずっと意識してきました。

 僕がもっている「人脈」と、別の人がもっている「人脈」を共有するという意味で、そうすることでお互いに「人脈」を広げていくわけです。

 当初は、知り合いの営業マンとの共催で「社長合コン」を数多くやりました。 例えば、不動産の営業をやっている知人が3人の経営者を呼び、僕が3人の経営者を呼んで、8人で会食するわけです。

 当時はまだ、僕だけでは「社長合コン」をするだけの人的ネットワークがなかったので、知人の「人脈」と僕の「人脈」を共有することで、お互いに経営層へのコネクションを深めていくきっかけづくりをしていたということです。

 もちろん、「社長合コン」と言っても、女性を呼んで盛り上がるという趣旨ではありません。初対面の「社長さん」を集めて、「社長さん」同士仲良くなっていただこうというのが狙いです。

 普段、経営者はおひとりで思い悩むことも多いので、同じ経営者として「ビジョン」や「悩み」を共有していただく場を設けるだけでも、みなさんにはたいへん喜んでいただけます。時には、お互いのビジネスにシナジーを生み出すことができることがわかり、その後、ビジネス・パートナーとなるようなこともありました。

 このように、知人と僕が「人脈」を共有することで「社長合コン」を開催し、そこに参加された社長さんに喜んでいただいたり、メリットを見出していただけたりすることで、知人と僕は、新しく出会った社長さんたちとのコネクションをつくり、彼らに対する一定の「影響力」を身につけることができます。

 しかも、知人と僕の間には「貸し借り」はありませんから、「対等」な関係性を継続することができる。この要領で、さまざまな知人と「人脈」を共有することで、富裕層へのパイプを少しずつ切り拓いていったのです。

金沢景敏(かなざわ・あきとし)AthReebo(アスリーボ)株式会社 代表取締役1979年大阪府生まれ。早稲田大学理工学部に入学後、実家の倒産を機に京都大学を再受験して合格。京都大学ではアメリカンフットボール部で活躍、卒業後はTBSに入社。スポーツ番組などのディレクターを経験した後、編成としてスポーツを担当。2012年よりプルデンシャル生命保険に転職。当初はお客様の「信頼」を勝ち得ることができず、苦しい時期を過ごしたが、そのなかで「影響力」の重要性を認識。相手を「理屈」で説き伏せるのではなく、相手の「潜在意識」に働きかけることで「感情」を味方につける「影響力」に磨きをかけていった。その結果、富裕層も含む広大な人的ネットワークの構築に成功し、自然に受注が集まるような「影響力」を発揮するに至った。そして、1年目で個人保険部門において全国の営業社員約3200人中1位に。全世界の生命保険営業職のトップ0.01%が認定されるMDRTの「Top of the Table(TOT)」に、わずか3年目にして到達。最終的には、TOTの基準の4倍以上の成績をあげ、個人の営業マンとして伝説的な数字をつくった。2020年10月、プルデンシャル生命保険を退職。人生トータルでアスリートの生涯価値を最大化し、新たな価値と収益を創出するAthReeboを起業。著書に『超★営業思考』『影響力の魔法』(ダイヤモンド社)。営業マンとして磨いた「思考法」や「ノウハウ」をもとに「営業研修プログラム」も開発し、多くの営業パーソンの成果に貢献している。また、レジェンドアスリートの「影響力」をフル活用して企業の業績向上に貢献し、レジェンドアスリートとともに未来のアスリートを育て、互いにサポートし合う相互支援の社会貢献プロジェクト「AthTAG」も展開している。■AthReebo(アスリーボ)株式会社 https://athreebo.jp

常に「会わせたい人リスト」をつくっておく

 こうして、僕自身の人的ネットワークが広がってくると、知人との共催ではなく、僕ひとりで「社長合コン」のような会食やゴルフをセッティングすることができるようになっていきました。

 そのために、僕は、常に「会わせたい人リスト」をつくっています。 これまでにご縁をいただいた方々のなかで、「このメンバーで集まったら楽しいひとときになる」「この方とこの方をつないだら、おもしろいことが起きそうだ」「この方とこの方はきっと意気投合するだろう」などという観点で、集めるメンバーを想定してリスト化しておくのです。

 例えば、僕が超大物の経営者にご挨拶する機会に恵まれたとしても、その程度のことで、僕が主催する会食にお誘いしても体(てい)よく断られるだけですが、その方が元甲子園球児で、いまも心から野球を愛しているということであれば、僕が付き合っている野球選手との会食であれば来てくださる可能性があるでしょう。つまり、知り合いの野球選手の「影響力」を借りることで、僕の力だけでは動いてくださらない経営者を動かすことができるわけです。

 一方、その野球選手にすれば、僕の会食に参加することで、超大物の経営者とのコネクションをつくることができるというメリットがあります。ここでは、経営者の「影響力」を借りているわけで、いわば、僕が触媒として機能することで、おふたりに新たな「人脈」を築いていただくことができるわけです。

 そして、この会食がうまくいき、経営者と野球選手の双方に満足していただくことができたとすれば、そういう会食を実現した僕の「存在意義」も認識していただけるはずです。 もしかすると、「こんなに有意義な時間をつくってくれた金沢という男に、何かお返しをしてあげないとな……」と思っていただけるかもしれないし、「この金沢が設定する会食は面白そうだな。今度誘ってくれたら、また参加しよう」と思っていただけるかもしれません。

 少なくとも、おふたりの潜在意識において、僕は「好ましい存在」として印象づけられている可能性が高いと思います。

「わらしべ長者」のように「人脈」は増幅していく

 このように「人脈」を共有することで、人脈は劇的に広がります。「わらしべ長者」のようなものです。

 ご存じのとおり、貧乏な男が、観音様の教えに従い、1本のわらを持って旅に出ます。しばらくして、そのわらの周りをアブが飛び回り始めます。うっとうしく思った男は、アブをわらの先にくくりつけます。そうして歩いていると、親子連れとすれ違います。ぐずっている子どもは、男が持っているアブ付きのわらを見るなり、「あれがほしい」と駄々をこねます。母親は「無理を言ってすみませんが……」と男からわらを譲ってもらい、お礼に、男にみかんを渡します。

 その後、「みかんがほしい」と申し出た人にみかんを渡して、お礼に上等な反物をもらい、「上等な反物がほしい」と申し出た人に反物を渡して、お礼に馬をもらい、「馬がほしい」と申し出た人に馬を渡して、お礼に屋敷をもらい……ついには長者になってしまった。これが「わらしべ長者」のあらすじですが、「人脈の共有」によって、同じようなことが起きるのです。

 プルデンシャルに転職した当時、何者でもなかった僕でしたが、目の前の人との信頼関係を築き、その方々の「人脈」を共有したりさせていただくことで、先ほどの例のように、超大物の経営者や野球選手ともお付き合いできるようになったのです。

 そのために大切なのは、お付き合いをしている方々ひとりひとりが、何を望んでいるかを深く洞察するとともに、その望みを叶えるために自分の「人脈」を活かすことにほかなりません。 これこそが、「わらしべ長者」のように、「人脈」を広げていって、富裕層につながっていく最高の方法なのです。つまり、「人脈」は活かせば活かすほどどんどん広がっていくのです(この記事は、『影響力の魔法』の一部を抜粋・編集したものです)。

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