常温核融合ストーブの試作機の開発成功 入力400Wの電力で2,000W熱出力の熱源装置を実現
2025年5月1日(木)13時47分 PR TIMES
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クールフュージョン株式会社(本社:東京都港区、代表:岡田良介)と水素技術応用開発株式会社(本社:北海道札幌市、代表:水野忠彦)は、革新的なエネルギー技術「常温核融合」を活用したヒートモジュール試作1号機の開発に成功しました。実験では入力電力約400Wに対し、約2kWの熱出力を発生させることに成功し、エネルギー効率約5倍を達成。この技術は暖房から産業用熱源まで幅広い応用が可能で、電気代削減、カーボンニュートラルなど脱炭素社会の実現に貢献します。
この常温核融合技術は、従来の高温プラズマ核融合と異なり、低温・低圧環境で核融合反応を起こすことが可能。軽水素を用いた反応であり、安全性を確保しつつ、二酸化炭素も発生しない究極のクリーンエネルギーとして注目されています。
2024年11月から2025年3月まで5ヶ月間の安定稼働を確認しており、量産化によりエネルギー問題を解決します。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/161439/1/161439-1-829f42b66bb2e074759b774e349f78a3-1280x720.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]【写真】ヒートモジュール1号機写真
「ヒートモジュール1号機」が5ヶ月間の安定稼働を実証
当社が開発した「ヒートモジュール1号機」は、わずか400Wの電力入力で約2,000Wの熱出力を発生させることに成功しました。これは投入エネルギーの約5倍のエネルギーを生み出す計算になります。試作機は2024年11月から2025年3月までの5ヶ月間にわたり安定稼働を続け、一貫して高い熱効率(エネルギー変換比COP約5.0)を維持しています。この技術の反応モジュールは、直径7センチメートル、長さ30センチメートル程度の金属製反応炉です。精密に加工された金属内に軽水素ガスを封入し、300℃〜500℃に加熱することで、入力エネルギーを大幅に上回る熱エネルギーを継続的に発生します。
日本の冬の生活を変える5つのメリット
- 大幅な光熱費削減 - 従来のエアコン暖房と比較して約64%の電気代削減- 燃料交換不要 - 一度の水素充填で約10年間の連続稼働が可能
- 外気温に左右されない安定性 - 厳寒期でも効率低下せず、常に快適な暖かさを提供
- CO2排出ゼロ - 運転中に二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギー
- 静音設計 - 従来のエアコンより約10dB低い静音性(約40dB以下)
従来の核融合技術との比較
- 安全性: 通常の原子力や高温プラズマ核融合とは異なり安全性が高い- 環境性: 二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギー
- 経済性: 軽水素で長期間稼働可能(燃料補給なしで約10年間の継続運転を想定)
- 実用性: 小規模から大規模施設に対応が可能
常温核融合技術の歴史と水野博士の貢献
水野忠彦博士は35年にわたり常温核融合の研究を継続し、実用化への道を切り開いてきました。水野博士は北海道大学で電気化学、応用物理学、金属工学、原子物理学を専門とし、常温核融合研究の世界的権威として認められています。水野博士の研究の卓越性は国際的にも高く評価されており、2004年には国際常温核融合学会( ICCF )から「ジュリアーノ・プレパラータ・メダル」を授与されています。この賞は常温核融合研究における最も権威ある国際的な賞の一つです。さらに、熱・電気エネルギー技術財団賞を幾度も受賞するなど、継続的に高い学術的評価を受けています。
今後の展望
常温核融合技術の社会実装を着実に進めるため、当社は以下の段階的アプローチを採用しています。今後は、自治体や研究機関との連携を強化し、まずは災害時非常用電源や寒冷地の暖房支援など社会的意義の高い分野での実証を進める予定です。
- 第一段階(2025-2027年): 産業用熱源モジュールとしての実証実験と性能最適化
- 第二段階(2028-2030年): 熱発電システムの開発と実証
- 第三段階(2030年以降): 多様な産業用途への展開と国際展開
従来の核融合研究との違い
現在の高温プラズマ核融合研究は、現状COP1(投入エネルギーと同等のエネルギー出力)の達成も難しく、実用化目標は2050年とされています。一方、クールフュージョン株式会社の常温核融合技術は、既にCOP5を達成し、2030年までにさらに高いCOPでの製品化を目指しています。また、開発コストの面でも大きな違いがあります。高温プラズマ核融合は巨大な実験設備と莫大な研究資金が必要ですが、常温核融合は比較的小規模な設備で研究開発が可能であり、実用化への障壁が低いという利点があります。
水野博士のコメント
「35年前の常温核融合の発表時には懐疑的な意見も多くありましたが、長年の研究によって安定した過剰熱の発生メカニズムを解明し、実用化への道筋をつけることができました。この技術が普及すれば、エネルギー問題だけでなく、脱炭素(カーボンニュートラル)による地球温暖化の防止や経済格差の解消など、様々な国際問題の解決につながる可能性があります。日本発の技術として世界に貢献できることを誇りに思います。」岡田CEOのコメント
「常温核融合技術は、日本が世界に誇るべきディープテックとして、人類にとって非常に重要なエネルギー問題の根本的な解決策となり得ます。当社は水野博士の35年にわたる研究成果を基に、この革新的技術の事業化を進めていきます。これからエネルギー革命を起こし、脱炭素社会の実現に貢献するために、多くの企業や機関との連携も積極的に検討していきたいと考えています。」株式会社クールフュージョンについて
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/161439/table/1_1_a6801d7213d87cf2cef33184274488f9.jpg ]水素技術応用開発株式会社について
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/161439/table/1_2_b039ab5d7e58d353f086ed88d3a61e7d.jpg ]本件に関するお問い合わせ先
クールフュージョン株式会社山崎 昭彦 (Akihiko Yamasaki)
執行役員 CSO
メールアドレス:press_info@coolfusion.jp
直通電話:080-3583-1184