住友金属鉱山とNSSOL、日鉄テックスエンジ、製錬設備の予知保全システムを構築
2025年5月15日(木)13時17分 PR TIMES
住友金属鉱山株式会社(本社:東京都港区)と日鉄ソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、以下「NSSOL」)、日鉄テックスエンジ株式会社(本社:東京都千代田区)は、住友金属鉱山の製錬事業における生産性向上を目指して、同社のニッケル工場(愛媛県新居浜市)と播磨事業所(兵庫県加古郡播磨町)の設備に関する予知保全システムを新たに構築しました。
このたび構築した予知保全システムは、熟練の従業員が培ってきた経験・暗黙知や、各設備の音・振動などの測定データ、実際に設備に発生した異常事象をもとに、故障の初期兆候を可視化します。また、蓄積されたデータを活用し、故障タイミングを予測するモデルも組み込まれています。
このシステムを導入した設備の半数以上で成果が出ており、今後、本格的に導入を進めることで、突発的な故障による稼働率低下の防止や、部品交換頻度の適正化などが期待できます。
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/109821/13/109821-13-c8c6c4034b8fd7ef18d0829722f74496-1299x719.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]予知保全システム 画面イメージ
2023年6月からデータ収集・評価を開始した本予知保全システムの構築プロジェクトは、銅・ニッケル・金などの製錬事業を展開する住友金属鉱山と、日本製鉄株式会社のIT・OT(制御技術)領域を担うグループ企業として、長年にわたり操業現場の設備保全業務を高度化し、スマートファクトリーを実現するためのソリューションを提供してきたNSSOLと日鉄テックスエンジが共同で取り組んできました。
住友金属鉱山が熟練の従業員の暗黙知などの提供を行い、NSSOLが自社開発のIoXプラットフォーム(注)と設備状態監視ソリューションを導入しました。このソリューションは、センサーデータや各種OTデータを一元的に格納し、大規模時系列データに対応できる拡張性や、クラウドアーキテクチャによるアクセス利便性などの特長があります。また、日鉄テックスエンジは、長年の設備保全業務で培ったノウハウを活用し、各故障事象に対するセンサー設置とデータ収集方法を決定しました。
3社の知見を組み合わせたことで、回転機器・チェーン・弁など特性も製造元も異なる複数の設備について横断的に予知保全を行うことができるシステムとなっています。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/109821/13/109821-13-5225c1f6d0855fe765b4bf939072f309-432x231.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]設備への振動センサー・音響マイクの設置イメージ 各設備の特性をふまえて、1つの設備から複数のデータを収集して故障予測モデルを開発
住友金属鉱山の製錬事業においては粉砕・溶融/溶解・浸出・浄液・電解など各工程が連続しているため、1つの設備の故障が全体の生産性に大きく影響します。このような状況を踏まえ、住友金属鉱山は2022年度に、中期DX施策の一環としてIoTプラットフォーム構想を検討し、ロードマップの策定と検証に着手しました。今後、本予知保全システムの対象設備の拡大や国内外の各工場への導入を進め、安定操業の継続と生産性の向上を目指します。
NSSOLは、今後も製造現場で培った様々なスマートファクトリーソリューションを通じて企業価値の向上を支援していくとともに、「Social Value Producer with Digital」をビジョンに掲げ、アプリケーション・基盤・通信を含めたトータルDXソリューションを提供し、日本のインダストリー4.0の実現に貢献していきます。
日鉄テックスエンジは、製鉄設備で培った専門技術と現場対応ノウハウ、DXなどの最新技術を駆使し、総合エンジニアリング企業として、優れた技術・サービスの提供を通じて社会の発展に貢献します。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/109821/13/109821-13-ecccd1110b868e077df31e69418fc979-605x278.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]NSSOLのIoXプラットフォーム・設備状態監視ソリューション
(参考)本予知保全システム構築における各社の役割
[表: https://prtimes.jp/data/corp/109821/table/13_1_f8e83239e03e1232c3400486d7253f37.jpg ]
(注)機械・部品が相互につながるIoT(モノのインターネット)だけではなく、製造や物流の現場を支えるヒトのIT武装にも着目し、ヒトとモノが高度に連携・協調することにより成果を生み出すコンセプトを、NSSOLではIoXと総称しています。詳しくは以下ページをご覧ください。
https://www.nssol.nipponsteel.com/ss/iox/
・NSSOL、NS Solutions、NS(ロゴ)、IoX、IoXプラットフォームは日鉄ソリューションズ株式会社の登録商標です。
・本文中の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。