ポイント競争主導へ「大連立」…三井住友・ソフトバンク提携、ペイペイ決済1億店で可能に

2025年5月16日(金)7時39分 読売新聞

三井住友フィナンシャルグループ(東京都千代田区で)

 三井住友フィナンシャルグループ(FG)傘下の三井住友カードは15日、ソフトバンクと、同社傘下のスマホ決済大手PayPay(ペイペイ)と提携したと発表した。三井住友FGの中島達社長は「大連立を実現する」と述べ、激しい競争が続くキャッシュレス決済とポイントサービスの分野で主導権を握ることに意欲を示した。

 三井住友FGが銀行や証券、旅行予約などのサービスを一括提供する「オリーブ」(会員約570万人)と、ペイペイ(同6900万人)のサービスをつなげるのが提携の最大の狙いだ。

 オリーブ会員が専用カードで決済する際、ペイペイを支払い方法に選べるようにする。国内外のVISA加盟店約1億店でもペイペイ決済が可能になる。

 三井住友の「Vポイント」と、ペイペイのポイントも交換できるようになる。交換比率は今後決定する。

 経済産業省によると、昨年の国内キャッシュレス決済額は、83%がクレジット、10%がペイペイを含むQRなどのコード決済だった。個別の決済ごとに、ポイント付与率の高い手段で支払う消費者が増えているといい、三井住友カードの大西幸彦社長は「両方をスムーズに使えることが一番のニーズだ」と提携の意義を強調した。

 このほか、ソフトバンクは、得意とするデジタルサービスを、三井住友グループに提供する。まず、オンライン診療や、健康管理を個別支援するソフトバンク子会社のサービスを今年度中にオリーブ会員へ提供する。三井住友カードのコールセンターでは、人工知能(AI)が応対する「AIエージェント」を導入する。年間600万件かかってくる電話の過半に応対することを目指す。

 両社の共同で、決済や人流の膨大なデータを基に需要予測などを行う小売店など向けの支援サービスも開始するという。

 ソフトバンクの宮川潤一社長は「ソフトバンク経済圏のサービスを順次提供し、(三井住友FGと)経済圏を融合させる」と意気込んだ。

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