自動車会議所会長に豊田章男氏、来月就任へ…税制改正・米関税に対応
2025年5月20日(火)5時0分 読売新聞
トヨタ自動車の豊田章男会長
石油や損害保険業界などを含めた自動車産業の統括団体「日本自動車会議所」の会長に、トヨタ自動車の豊田章男会長が就任することが19日、わかった。与党内では今秋以降、自動車の購入や保有にかかる税目の抜本見直しに向けた議論が本格化する見通しで、米国の追加関税措置に揺れる業界の先導役を最大手のトヨタの現役会長である豊田氏に委ねる。
同会議所の会長は現在、トヨタ前会長の内山田竹志氏が務めている。豊田氏は6月に開かれる定時総会を経て就任する見通しだ。
同会議所は1946年、自動車産業と日本経済の成長に向け、業界横断の連携を活発化する目的で設立。日本自動車工業会や部品メーカー、輸入車などの団体に加え、石油連盟や日本損害保険協会なども参加し、立場が異なる加盟者の税制改正に向けた要望の取りまとめが重要な業務となる。
豊田氏には、米国が自動車に課す関税措置や電気自動車(EV)の世界的な成長鈍化といった自動車産業が直面する課題への対応も期待されている。
同会議所の会長は、豊田氏の父でトヨタ元社長の豊田章一郎氏が2012年まで約20年間務めた。また、祖父でトヨタ創設者の豊田喜一郎氏は同会議所の母体団体の初代会長などを歴任した。