物流施設の「当たり前」を塗り替える。AIとロボットで物流の未来を描く、GROUND株式会社の挑戦

2025年5月26日(月)10時0分 PR TIMES STORY

GROUND株式会社は、AIやロボットなどのテクノロジーを活用した物流ソリューションの企画・開発・提供を行うLogiTech企業です。 物流オペレーションの最適化とDXを推進するため、自社開発の物流施設統合管理・最適化システム「GWES」や、自律型協働ロボット「PEER」シリーズをはじめとするロボティクスソリューションを提供し、物流現場の生産性向上やコスト削減に貢献しています。

代表の宮田 啓友(みやた ひらとも)がGROUND創業以来、一貫してテクノロジーの活用によるオペレーションの変革と、物流現場の最適化に挑み続ける背景をご紹介します。

GROUND代表 宮田 啓友

1. 創業のきっかけ - 物流の現場で見た、変革のタネ

「いつか起業したい」。青年時代から宮田啓友の胸には、漠然としながらも強い願いがありました。90年代後半、インターネットの黎明期に多くの優秀な人材がIT分野に集まるなか、宮田はあえて「物流」に目を向けます。「モノがインターネットで売買される時代が来るなら、その裏側を支える物流のあり方を根本から変える必要がある」と考えました。当時、3Kの代表格とされ、魅力が薄いとされていた物流業界に宮田は秘めた可能性を見出していました。

外資系コンサルティング会社やアスクル株式会社で物流現場のセンター長を経験するなか、その確信はさらに深まります。楽天グループでは、国内外の物流サービス開発やインフラ構築の責任者として、グローバル規模のプロジェクトを推進し、海外企業の買収やPMIといった貴重な経験を積む一方で、大企業の中で自身の夢を実現することへの限界も感じ始めていました。

楽天を退職後、宮田の行動を促したのは、当時メンターとして仰いでいた元ソニー株式会社会長の出井伸之氏の言葉、「自らの手で夢を実現しよう」でした。この決意が、2015年4月のGROUND株式会社設立につながります。

2016年1月、事業戦略に関する記者会見での宮田(左から2人目)と出井氏(右)

2. ロボット事業をスタート - 衝撃的な出会いと、革新的な一歩

起業に際し、宮田が自身に課したのは二つのことでした。「時代の流れを読むこと」と「人が目をつけない、やりたがらない領域をターゲットにすること」。この交差点に位置するのが「物流」でした。

GROUNDの最初の切り札は物流ロボットでした。楽天在籍時の2010年、宮田はアメリカでKiva Systemsのロボットが整然と商品を運ぶ光景を見て衝撃を受けました。「これはすごい、日本でも普及するに違いない」と感じたものの、2012年のアマゾンによるKiva買収は、市場に予期せぬ転換をもたらしました。Kivaユーザーはロボットの供給を断たれ、代替手段を模索せざるを得なくなりました。宮田はKivaの可能性を誰よりも理解していたQuiet Logistics社と関係を築き、市場拡大を計画しました。

この計画は実現には至りませんでしたが、宮田を「単なるロボットの販売代理店」から「新しい物流の形」を創造する道へと突き動かしました。2015年、GROUNDは、物流ロボットを活用した自動化の第一歩を築き始めました。

GROUND創業時のウェブサイト

3. ソフトウェア開発への転換 - ハードウェアの先、物流施設の最適化へ

しかし、宮田の視線は早くもロボットのハードウェアの先を見据えていました。「ロボットのハードウェア自体はコモディティ化していく」。真に差別化を生むのは、その裏側でロボットを操作するソフトウェアの完成度と進化の可能性だと確信していました。

まるでスマートフォンのOSや電気自動車の自動運転機能のように、ソフトウェアのアップデートによって常に機能が向上する。「ワイヤレス・アップデートシステム」こそが、これからの物流ロボット、ひいては物流システム全体の鍵となる要素だと宮田は考え、そのビジョンを実現するために、自社開発のAI物流ソフトウェア「DyAS(ディアス)」の開発に着手します。在庫やリソースをAIが分析し、最適な配分を計算。物流オペレーション全体を最適化するこのソフトウェアは、インテリジェント・ロジスティクスを実現するための心臓部となります。

初期のロボット事業を経て、GROUNDは「DyAS」を中心とした「物流施設の最適化システム」の開発へと事業モデルを大きく転換しました。これは単に省人化を実現するだけでなく、物流現場の「当たり前」を覆し、新たな価値を創出する革新的な挑戦でした。そして2021年8月、この集大成とも言える物流施設統合管理・最適化システム「GWES(ジーダブリューイーエス)」が市場に投入されました。

4. これから目指すところ - オープンプラットフォームへ

「GWES」は現在、日本通運株式会社花王株式会社などの大手企業の物流現場で採用され、その効果が実証されつつあります。

「日本の物流を刷新していく」。これは2015年の創業時から宮田が抱き続ける揺るぎない想いです。日本の物流業界をテクノロジーの力で再設計し、世界の競争の中で生き残れる強靭な産業へと進化させることがGROUNDの最終目標です。

そのために不可欠なのは「オープンなプラットフォーム」の構築です。特定のメーカーに閉じられた垂直統合型ではなく、様々なハードウェアやソフトウェアと柔軟に連携できる 拡張性の高いプラットフォームを構築し、企業間での情報連携を通じて業界全体の最適化を推進します。

将来的には、このプラットフォームを世界へと展開することも視野に入れています。現地のパートナー企業との連携を通じて、GROUNDが培ってきたインテリジェント・ロジスティクスのノウハウを世界標準へと押し上げることを目指しています。

10年前、アメリカの物流施設で見たロボットが商品を運ぶ光景は、宮田の挑戦を実現へと導く原動力となりました。物流DXの旗手として、GROUNDはこれからも絶え間なく進化を続け、日本の、そして世界の物流の未来をリードしていきます。

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 GROUND代表 宮田 啓友プロフィール

上智大学法学部法律学科卒。1996年三和銀行(現:三菱UFJ銀行)入行。2000年デロイトトーマツコンサルティング入社。大手流通業を中心にロジスティクス・サプライチェーン改革プロジェクトに従事。2004年アスクル株式会社入社。ロジスティクス部門長として日本国内の物流センター運営を行う。2007年楽天グループ株式会社入社。物流準備室長、物流事業長を歴任した後、2010年に楽天物流を設立し、代表取締役社長に就任。2012年楽天執行役員物流事業長、Alpha Direct Service SAS(仏)マネージングディレクターなどを歴任。2015年4月GROUND設立。共同創業者・代表取締役社長に就任。現在に至る。


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