『決定版日本刀大全 国光、兼光から繁慶、真改まで〈新装版〉』11月28日発売!

2023年11月6日(月)16時16分 PR TIMES

日本刀と刀匠に寄せる熱い思い、うんちくとエピソード満載。斯界<ざんかい>の第一人者が愛と執念で綴った鑑定の世界。様々な名刀、国宝が多数登場。

株式会社河出書房新社(東京都渋谷区/代表取締役社長 小野寺 優)は、『決定版日本刀大全 国光、兼光から繁慶、真改まで〈新装版〉』を2023年11月28日に発売いたします。

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昭和前期に、斯界の第一人者である著者・原田 道寛(はらだ どうかん)氏が、日本刀の歴史、鑑賞、エピソード…、その刀剣愛のすべてを記録した『日本刀私談』(春秋社、1938年5月刊)。古刀から新刀まで、日本刀鑑定の世界を愛と執念で綴った本作は、知る人ぞ知る名著として語り継がれてきました。
2015年に一大ブームとなった「刀剣乱舞」は、ゲームコンテンツから多数の作品が創出され、舞台化作品がロングランになるなど、長く続いてきた刀剣ブームをさらに盛り上げるきっかけとなりました。2018年に小社より刊行した『決定版 日本刀大全』(春秋社『日本刀私談』の改題版※)は、多くの新しい刀剣ファン・歴史ファンに歓迎され、異例のヒット作品となっております。
このたび、価格を下げた普及版として、装いも新たに『決定版日本刀大全 国光、兼光から繁慶、真改まで〈新装版〉』を発売いたします。すべての刀剣愛好家の期待を裏切らないマニアックさに加えて、昭和前期ならではの美文も楽しめる本書の発売にぜひご注目ください。

※改題に際しては、新字新仮名遣いに改め、随所にルビを補い、また特にむずかしい漢字は平仮名に改めました。時代状況を鑑み、表現は原則的に原本のママとしております。


■刀剣愛にあふれる近年の作品たち
「るろうに剣心」…1994年(平成6年)から1999年(平成11年)にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載していた、漫画家「和月伸宏」(わつき のぶひろ)氏による漫画、及びそれを原作とするメディアミックス作品。
「BLEACH」…2001年(平成13年)から2016年(平成28年)にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載していた、漫画家「久保帯人」(くぼ たいと)氏による漫画、及びそれを原作とするメディアミックス作品。
「ONE PIECE」…1997年(平成9年)から「週刊少年ジャンプ」で連載している、漫画家「尾田栄一郎」(おだ えいいちろう)氏による漫画、及びそれを原作とするメディアミックス作品。
「戦国BASARA」…日本の戦国時代を舞台としたアクションゲーム、及びそれを原作とするメディアミックス作品。
「刀剣乱舞」…2015年(平成27年)に配信が開始されたブラウザゲーム、及びそれを原作とするメディアミックス作品。
「鬼滅の刃」…2016年(平成28年)から2020年(令和2年)まで「週刊少年ジャンプ」で連載していた、漫画家「吾峠呼世晴」(ごとうげ こよはる)氏による漫画、及びそれを原作とするメディアミックス作品。
(※刀剣ワールド「刀剣ブームの歴史」より引用 https://www.touken-world.jp/tips/66650/)


■刀剣研究家・小笠原信夫氏 推薦!
「刀剣が美術であると喧伝される以前に、刀剣の真髄を追求した真の名著。」

■作家、伊東潤氏が読む『決定版 日本刀大全』刀剣にまつわる人間悲喜劇(産経新聞書評記事2018.5.27)
https://www.sankei.com/article/20180527-A2ASH2OHNNMQHNMEAYAYJN2G4Y/
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■本文よりためし読み!昭和前期の美文をぜひご堪能ください。
1「嗚呼日本刀」
 神洲の正気、凝<こ>って百錬の鉄となったのが刀剣である。日の出の国、名宝ありと歌ったのも刀剣である。刀剣は実に我が大和魂の権化でまた我が国美術の精華である。
 刀剣には古来名挙の美しい歴史が伴っている。申すも畏れ多いことだが、三種の神器の一つは御剣で、上古歴代の神々はこれを以て豊葦原瑞穂国<とよあしはらみずほのくに>を治め給うた。下って我々の祖先は、これを以て武を研<みが>き徳を涵<やしな>い、尽忠報国名を揚<あ>げ家を興して、幾多の誉れと教訓を我々子孫に遺している。
 刀剣の威徳は既にこの如く備わっている。もしそれ、その鋭利な切れ味に至っては、以て石を割るべく、以て鉄を截<た>つべく、しかして、一気鞘を払えば、紫電一閃、以て人の眼を眩<くらま>し、以て人の胆を寒からしめるのが我が日本刀の特色なので、その精鋭なると、華麗なるとは、彼の支那史上に嘖々<さくさく>の名を有する、呉の干将、越の欧谷が鍛えた名剣もなんぞものかは、これを我が刀剣の精鋭華美に比較しては未だ遠く千里の差があるので、詩人欧陽脩<おうようしゅう>が自国の名剣を歌わず、かえって我が日本刀歌を作って賞揚讃歎しているのに見ても、いかに我が刀剣の世界に絶しているかが証明される。
 この尊き歴史と、幾多名誉の伝説を有する我が国唯一の武器……古来の名工鍛冶が血を注ぎ肉を削って百錬千鍛、以て鍛え上げた抜けば玉散る三尺の秋水……その幸あり栄えある名剣宝刀も不幸明治四年の廃刀令とともに、爾来空しく筐<きょうてい>底の塵に塗<まみ>れて、稀に、祖先の武勲を偲ぶ古老の輩や、これを美術の精華として鑑賞する好事家はもしあっても、多くは風呂の薪割る鉈<なた>代りか、ないしは庖丁代りとなっていたずらに台所の隅に恨みを吞んでいるばかりか、昔は武士の魂として、身にも家にも代え難く尊んだ重代の宝器を、心なき子孫が惜<お>し気もなく屑屋の手に払い下げたり、また利慾に目のなき奸商輩が、 あたら国宝を遠慮会釈もなく、遠く海外に売り飛ばして恬<てん>として恥じざる如きに至っては、これを無情と言おうか、言語道断と言おうか、地下に眠れる我等の祖先や、これを鍛えた幾千の名工鍛冶は、恐らく世の転変をかこち、士道の頽廃を嘆いて、さこそ長嘆大息していよう。
 畏れ多くも、明治先帝陛下は、趣味を多方面に有<も>たせられたが、なかんずく刀剣はもっとも愛翫せられて、これが堙滅廃亡を憂えさせ給う大御心から、かたじけなくも御手元金を下し賜うて、刀剣の保護奨励を仰せ出された。今の九段遊就館内なる中央刀剣会は、実にその思し召しを体して創立されたのである。
 上、至尊の思し召しがこれである。その思し召しに対したとて、我々国民は国の宝器の刀剣を保存し、これを尊びこれを愛翫する義務はあろう。世には書画骨董を弄する好事家はある。囲碁や、盆栽や、謡曲や茶の湯に憂身をやつしている閑人はある。しかも神洲の宝器、美術の精華たるこの刀剣を知らず、これを措きこれを捨てて顧みざるばかりか、美術と言えば絵画や彫刻のみと心得、趣味と言えば園芸や音曲のみの如くに思惟し、刀剣の如きは無用の長物としてむしろこれを危険視し厄介視している俗物が多いのだから情ない。刀剣を保存するのは国宝の保存である。これを尊重するのは祖先に対する礼であり、これを愛翫するのは士道の頽廃を防ぐ一助であるとともにまた趣味と士気との養成である。
 この趣旨、この意味を以て私はここに刀剣談を執筆する。もし、読者がこれに依って新進の愛刀家となり、鑑賞日もまた足らず、或いは重代の宝刀に祖先の武勲を偲び、或いは意外の掘出しをして遖<あっぱ>れその鑑識を誇る如きに至らば、これ望外の光栄である。
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■『決定版日本刀大全 国光、兼光から繁慶、真改まで』目次
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■登場する刀工・名刀──
小烏丸/鬚切/膝丸/鬼丸/骨喰み藤四郎/備前大兼光/天国/天座/粟田口久国/来国行/保昌貞宗/手搔包永/新藤吾国光/五郎入道正宗/郷義弘/関孫六兼元/埋忠明寿/津田助広/水田国重/井上真改/一竿子忠綱/野田繁慶/長曽禰虎徹/近江大掾忠広/主水正正清/水心子正秀/小狐丸/薬研藤四郎/竹股兼光/五郎入道正宗/大村加卜/和泉守兼定/之定・疋定/粟田口国綱/ソボロ助広/青江恒次/不動正宗/左包保/菊一文字/則宗・菊御作/燭台切光忠/仮名銘兼元/狼村正/栗原謙司/備前光忠/三池の典太/古備前助包/小豆長光/法橋金道/大和守安定/高木貞宗/伯耆国安綱/蛇韓鋤剣/七星剣/丙子椒林剣/備前信房/綾小路定利/延寿国村/志津三郎兼氏/信濃守国広/和泉守国貞/堀川国安/南紀重国/一国氏貞/一文字吉房/庖丁正宗/長船長光/大原真守/越前康継/三善長道/仙台国包/千子村正/万歳子守寿/丹波守吉道/順慶長光/五字忠吉/法城寺国光/千手院義弘/石割兼光…
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■著者紹介
原田 道寛(はらだ・どうかん)
刀剣研究家。著書に『武道全集第五巻・日本刀及日本刀史』(平凡社、1935年3月)、『大日本刀剣史(3巻)』(春秋社、1938-41年)など。
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【書籍情報】
タイトル:決定版日本刀大全〈新装版〉 国光、兼光から繁慶、真改まで
著者:原田道寛
ISBN:978-4-309-22907-2
税込価格:1980円(本体1800円)
発売日:2023年11月28日
仕様:四六単行本・352ページ

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