醤油醸造中のGABA発見から20年目。老舗総合食品メーカー・ヤマモリが日本人の睡眠課題に挑んだ「GABA100 睡活ビネガー」、こだわり抜いた開発の軌跡とは。

2023年12月4日(月)10時0分 PR TIMES STORY

ヤマモリ株式会社は1889年(明治22年)に三重県で創業した総合食品メーカーです。醤油醸造業を祖業とし、調味料、レトルト食品、飲料など多岐に及ぶカテゴリーの商品を開発し続けてきました。変化する市場のニーズを常にとらえ、「食」を通じて『おいしさでお客様の豊かな”心と身体の健康づくり”』をお手伝いしてまいりました。

GABA100 睡活ビネガー

ヤマモリは2023年9月、日本人の睡眠課題に着目した機能性表示食品「GABA100 睡活ビネガー」を新発売しました。素材であるGABA(ギャバ)は自社製造素材です。ヤマモリは研究の末、濃度の高い液体のGABAである「GABA100」の安定的な自社生産を可能にしています。この自社素材「GABA100」はいかにして生まれ、そして、どのようにして乳酸菌飲料味の酢飲料「GABA100 睡活ビネガー」にたどり着いたのでしょうか。

今回は、開発研究所・技術研究部長の宮村かおり、家庭用マーケティング部2グループの西山莉奈に、「GABA100」と「GABA100 睡活ビネガー」の誕生の裏側を聞きました。

技術研究部長・宮村(左)と家庭用マーケティング部・西山

きっかけは、研究中の醤油から「偶然の発見」

GABAはアミノ酸の一種で、動物や植物・人の体内にも含まれる自然由来の成分です。ストレス・疲労感の緩和、睡眠の質の向上、血圧を下げるといった健康維持に寄与する数多くの機能があり、毎日の摂取が勧められています。

ヤマモリとGABAとの関係は2004年までさかのぼります。本社の開発研究所で技術研究部長を現在務める宮村は、当時を知る社員の一人です。

開発研究所があるヤマモリ本社(三重県桑名市)

宮村:さまざまな醤油の研究開発の中で、うま味に寄与する「グルタミン酸」を「GABA」に変換する乳酸菌を発見しました。研究で利用していた醤油を保管していたところ、その一つで意図せずに発酵しており、グルタミン酸がなくなっていました。原因を調査してみると、乳酸菌によりグルタミン酸がGABAに変換されていたのです。研究ではよくあることですが、この現象を見過ごさずに原因を追究したことがこのような乳酸菌の発見につながったのです。

そもそも醤油は塩分が高く、醸造中に酵母によって生成されたアルコールも含まれているため、乳酸菌にとっては過酷な条件だといいます。しかし、研究所が発見した乳酸菌はそんな過酷な状況でも能力を発揮したのです。そこから安価な設備で製造できる技術を確立し、特許を取得しました(GABA40:特許4921721号)。

GABAの研究開発をする宮村ら

宮村:一般的なGABAの製造方法は、塩やアルコールを含まない専用培地の無菌培養でGABAを生成して精製し、保存性を高めるために粉末化する工程を踏みます。しかし、高価な設備や高価な工程が必要です。ヤマモリはこの独自の乳酸菌を見つけたことで、塩分を含む培地から、液状のGABAを作ることができました。醤油醸造業ならではの液体の制菌技術も生かされています。液体だと混ぜても均一化しやすい特徴があり、一般的な他社の粉末のGABAとの差別化を図ることができます。

減塩醤油とは違う新しい提案。血圧を下げる「ギャバ醤油」を発売。

こうして、乳酸菌が作り出した自然生まれのGABAを活用し、ヤマモリは2006年に「ギャバ醤油」を発売しました。

この頃、世間では減塩志向の流れがあり、醤油は「健康に良くない」「高血圧になる」といったイメージもありました。当社は独自の臨床試験でGABAが血圧を下げるということを認識しており、会社としても地域や人々の健康に貢献できる商品を作っていかなければいけないというタイミングだったと言えます。

しかし、特定保健用食品(特保)の取得はハードルが高く、機能性表示食品はまだない時代。「ギャバ醤油」は商品名までで、健康への効果を伝えることはできませんでした。それでも細々と、「付加価値醤油」として消費者への届け方を模索していたのです。

一方で、営業担当者は発売当初から手ごたえを感じていました。地元の東海エリアのスーパーでは、大半の商談で最初から興味を持ってもらえたのです。減塩醤油はあっても醤油自体のバリエーションはほとんどなく、カタカナが入った商品は珍しさがあり話題になりました。

現在の「GABAしょうゆ」(左・中央)と発売当初の「ギャバ醤油」

2006年から成分を変えないまま、2015年には醤油で初めての機能性表示食品の届出を完了。2022年には「GABAしょうゆ」と改称し、「血圧が高めの方の血圧を下げる」商品として長く愛される商品になりました。

次のステージは「睡眠の質」、GABA100へ

「GABAしょうゆ」以降、同じく血圧が高めの方に向けた「GABAつゆ」、仕事や勉強による一時的な精神的ストレスや疲労感を緩和する「GABAでリラックスりんご酢」も発売しました。これら全ての商品で使用していたのは「GABA40」という自社素材です。

「GABAつゆ」(左)と「GABAでリラックスりんご酢」

GABAの効果でヤマモリが次に注目したのが「睡眠の質向上」でした。睡眠の機能性を確保していくためには、よりGABAの含有量を増やす必要があります。しかし、そこにはこんな課題があったのです。

宮村:「GABA40」は醤油をベースに発酵してできたものです。「GABA40」で利用している乳酸菌は、醤油成分を含まない環境ではGABA生成能力が弱くなるという特徴があります。ただ、醤油の味が影響するため商品によっては活用しにくいことが課題でした。

GABAの研究を進める研究所社員

それから3年弱。いくつもの乳酸菌の中から最適解を見つけ、醤油成分を用いずに培養でき、かつGABAを高濃度に含む「GABA100」の開発に成功しました。「GABA100」は、「GABA40」に比べ濃度が高いため商品の味に影響しにくい特徴があり、ここから商品化される「GABA100 睡活ビネガー」は[1杯あたりGABA100mg]配合を実現することになるのです。

睡眠に不満を感じている人は94.8%

開発研究所が「GABA100」の開発を進める中、新しいカテゴリーの商品企画を担う家庭用マーケティング部2グループの西山も頭を悩ませていました。

「GABA100 睡活ビネガー」を手に振り返る西山

西山:まずは、消費者に睡眠に特化した商品が本当に求められているのかということが重要でした。調べてみると、睡眠に不満を感じている人は94.8%もいることが分かりました。20〜50代の社会人の約半数が睡眠時間が足りていないというデータ もありました。睡眠は日本において社会問題となっているカテゴリーだと再認識したのです。

睡眠関連市場の規模も非常に大きく、ある調査 では2022年が1,546億円、2023年はさらに拡大する見込みです。そのうちの約48%が食品。商品開発メンバーは「GABAを持っているヤマモリが睡眠関連食品を出すべき」という思いを強くしました。

価格、糖質、味、パッケージ。すべてをこだわり抜いた。

商品企画にあたって、ヤマモリがすでに提供してきた「飲用酢(飲むお酢)」を使う方針を固めました。

西山:元々健康イメージのあるものに機能性を付与するという形が、消費者に受け入れられやすいことなのではと考えました。当社が持っている健康飲料である飲用酢に睡眠サポート機能をつけることで、消費者にとってより嬉しい商品になり、飲用酢ユーザー・睡眠ニーズを持つユーザーの両方を取り込める可能性があると思いました。

次にメンバーが着目したのは、価格と糖質です。睡眠のための飲料ですから、毎日続けてもらうことが重要です。自宅で飲むことを想定し、冷蔵庫で保管しやすい希釈タイプで設計を進めることで、1杯あたりのコストを抑えることができました。また、砂糖不使用にすることで、寝る前に気にせず飲んでいただける商品を目指しました。

寝る前に希釈して飲む飲用酢として設計

西山:あとはやはり、おいしくないと続けられないので味にはこだわりました。さまざまな味やフレーバーを飲み比べながら、甘みや水で割った時の味の調整も行いました。、さまざまな味を模索しながら、最終的には乳酸菌飲料味を選定し、甘さも控え目で飲みやすさを重視しました。

「睡眠の質向上」と一目で分かるパッケージ、商品名の選定にも、もちろん力が入っています。複数案の中から経営陣との相談を重ね、機能性表示食品の届出完了にもかなりの時間を要しました。

このような段階を経て、低コスト(約53円/杯 ※メーカー希望小売価格)や低糖質(1杯30mlあたり0.5g)・低カロリー(3kcal/杯)を実現した「GABA100 睡活ビネガー」がようやく誕生したのです。

発売3カ月、予算の400%超の売上に

9月1日、発売の日を迎えました。「GABA100 睡活ビネガー」はスーパーはもちろんのこと、多くの大手ドラックストアにも積極的に採用していただくなど配荷が順調に進み、発売3カ月の売上は当初想定していた予算比400%超という驚くべき結果になりました。

西山:売上は良い意味で予想外でした。お取り扱い店舗によっては試食販売をしてもらえて、「おいしいから毎日続けられる」「安心して購入できた」という声があったという報告をいただき嬉しかったです。

ECサイトでは一度試してからリピートする方だけでなく、最初から6本セットを購入する方が多かったのも発見でした。「睡眠の質が変わった」「家族で飲んでいます」など数多くの高評価レビューが寄せられています。

  * * *

最後に、2人からメッセージをもらいました。

宮村:GABA自体が現代人の悩みに寄り添うような魅力的な素材です。当社としてもこういった素材に巡り合えたことを使命としてとらえて、より多くの人の健康に貢献できるような商品を作り出していきたいです。「GABA100」は自社商品だけでなく業務用素材としても販売開始していますので、業務用のお客様を通じて様々な商品への可能性を広げていければと思っています。

西山:「GABA100 睡活ビネガー」は砂糖不使用で、価格帯としても続けやすい商品だと思っています。ぜひとも皆さんに毎日飲んでいただいて、しっかり睡眠を取って元気になっていただきたいです。今後は飲料以外の部分でも、GABAを活用していけたらと考えています。

【商品情報】

商品名:GABA100 睡活ビネガー(機能性表示食品)

内容量:500ml

希望小売価格:850円(税別)/ 918円(税込)

https://www.yamamori.co.jp/products/gaba100_suikatsu_vinegar/

●乳酸菌飲料味のお酢飲料(ビネガードリンク)です。

●GABAには「睡眠の質(眠りの深さ)を向上させ、すっきりとした目覚めを得ることに役立つ機能」、「仕事や勉強による一時的な精神的ストレスや疲労感を緩和する機能」、「血圧が高めの方の血圧を下げるのを助ける機能」があることが報告されています。

●1杯*あたりGABA100mg配合。*本品30ml=4倍希釈時120ml

●砂糖不使用、4倍希釈。1本でコップ約16杯分*

【企業概要】

企業名:ヤマモリ株式会社

代表者:代表取締役社長執行役員 三林 圭介

本社所在地:三重県桑名市陽だまりの丘6-103

事業内容:醤油・つゆ・たれ・レトルトパウチ食品・調理缶詰・飲料等の製造販売

公式サイト:https://www.yamamori.co.jp/


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