アカデミー賞5冠『ANORA アノーラ』ショーン・ベイカー監督来日 憧れの梶芽衣子とハグ
2025年3月8日(土)17時15分 クランクイン!
この日はプロデューサーのサマンサ・クァンとサプライズゲストとして女優の梶芽衣子も参加した。
本作は、映画『レッド・ロケット』などのジョン・ベイカー監督がつづる人間賛歌。ニューヨークでストリップダンサーとして働くアノーラは、ロシア人の御曹司イヴァンと出会い7日間の契約彼女となる。2人は贅沢三まいの末に瞬く間に結婚。しかし、ロシアに住むイヴァンの両親は猛反対。結婚を阻止すべく、ニューヨークへ乗り込んできて大騒動へと発展する。
第77回カンヌ国際映画祭パルムドールをはじめ、第97回アカデミー賞でも最優秀作品賞をはじめ5冠を達成するなど、世界中を席巻している。ベイカー監督は『タンジェリン』、『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』に続いて7年ぶり3度目の来日。しかもオスカー授賞後、初の公の場が日本になった。ベイカー監督は「こうやって日本に来られて皆さんとご一緒できることは本当に特別なことだと思います」とあいさつすると「オスカー授賞直後の来日ということで、日本でセレブレイションしているような気がします」と笑顔を見せる。
この日はオスカー像を持って登壇したベイカー監督。「25ポンドぐらいあって結構重いんです」と語ると「(作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞の4冠のうち)監督賞の像を持ってきました」と観客の前に披露する。
ベイカー監督にとって3度目の来日となる。「前作の『レッド・ロケット』のときは残念ながら来日できずに残念でした。これまでずっと日本の皆さんにはサポートをしていただき、僕にとってはとても意義深いことでした」と日本が特別な存在であることを明かすと「僕は日本の映画のファンで、僕が撮っている作品にも大きな影響を与えてくれています。なので日本でこうしてオスカー授賞を祝福できることは非常にうれしいです」と爽やかな笑顔で語った。
日本の作品が大好きというベイカー監督。この日は、女優の梶もサプライズでお祝いに駆けつけた。本作の主演を務めたマイキー・マディソンは、梶の代表作の1つである『女囚701号/さそり』を「役作りの参考に」と監督から渡されたという。そんな梶が登壇し、ベイカー監督に花束を渡すと、監督は驚いた表情を見せ「憧れのスターにお会いしてポカンとしています」とあっけにとられつつも、梶と熱烈なハグを交わしていた。
梶は「こんなにすてきな映画を撮る監督が、私のファンでいてくれるなんて光栄です」と満面の笑みを浮かべると「私は映画デビューしたのが昭和40年なのですが、デビューした日がいまから60年前の3月8日なんです」と明かし「すごくないですか? 今回のお話をいただいたとき、鳥肌が立ちました。一生忘れることができない日になりました」とめぐりあわせに驚きを見せていた。