登録者267万人超の人気YouTuber あわや詐欺被害に...「自称警察官」と5時間通話、「もう信じ切り過ぎてて...」
2025年4月8日(火)11時0分 J-CASTニュース
登録者267万人超の人気YouTuber・タケヤキ翔さんが2024年4月7日に公開した動画で、特殊詐欺の被害に遭いかけたと告白した。
福岡県警かたる男から特殊詐欺への加担疑われ「身柄を確保したい」
「【逮捕】ガチの詐欺事件に遭いました。」と題した動画でタケヤキさんは「わたくし特殊詐欺に遭ってしまいました」と切り出した。続けて「自分が引っかかるわけないやろっていう考え方やったよ」とし、「(詐欺師から)パって言われた時に正常な判断ができないと思った」「もう信じ込んじゃうねんな。てかマジでプロやなと思った」とその手口の巧妙さを語った。
発端は一本の電話からだった。タケヤキさんによれば、通信事業者を装った人物から「なぜかわからないが携帯電話が2時間後に止まる」「警察と繋がっているのでとりあえず代わる」との連絡を受け、代わった警察官を名乗る人物から「実は事件に関与しています」「竹谷翔(※タケヤキさんの本名)名義で契約された携帯で色んな特殊詐欺が行われているので、身柄を確保したい」などと伝えられたという。その日、タケヤキさんは動画の撮影中でスタッフも同行していた。しかし警察を名乗る人物はタケヤキさんに「絶対に一人の状況で」と巧みに誘導し、周囲に相談することを遮断していったという。
電話をかけてきた自称警察官の男は「福岡県警」を名乗っていたそう。その電話の番号は福岡県警の電話番号に偽装する細工が施されていたとみられる。男に言われるままに福岡県警のウェブサイトで電話番号を照合したタケヤキさんは、当初は半信半疑だったものの「そこで信じてしまった」と振り返った。
タケヤキさんは「ほんとに人って怖いなって思ったのが、引っかかったら永遠に引っかかんねんなっていう。もう信じ切り過ぎてて」といい、「しかも何が卑怯かって逮捕されるっていうので。自分が一番大事にしてることってお金とかじゃなくてYouTubeとか周りの環境やん。そこを揺らぶられるんよ」「周りのスタッフさん、家族にも迷惑がかかるっていう。それを思った瞬間にまともな判断できひんかってんやろな。『あ、俺のせいで全部みんなの生活終わらしちゃう』と思って」と述懐した。ちなみに「被害届けも出す」と明かしていた。
「優先調査」を騙る詐欺だと判明
タケヤキさんは、自称警察官との通話やWeb会議ツールでの事情聴取の様子もカメラで撮影しており、動画ではその映像も公開された。なお、タケヤキさんが自称警察官から聞いた話によれば、過去にタケヤキさんが落とした免許証から携帯電話を契約され、その携帯電話が特殊詐欺に悪用されていたとのことだった。
自称警察官の男はそういったタケヤキさんの架空の容疑をでっちあげた上で「逮捕した上で家宅捜索をする」「友人や家族に話を聞いていく」と脅したという。そこから「1〜2カ月ぐらいで全国ニュースに報道されるぐらいまでになる」「竹谷さんに対して19名の被害届が出され、この中の一人独居の高齢者は精神的に病を抱えて自ら命を絶った」とも語り、不安や罪の意識を煽っていく。さらに、自家用車の車種、不動産の有無、預金残高、売却すればお金になるようなものはあるかなど、資産について根掘り葉掘り質問する場面もあった。
そして、自称警察官から「優先調査」というものを受ければ逮捕は免れると聞かされたタケヤキさん。優先調査の説明を聞いている際は「みんな(スタッフ)の顔を思い浮かべていた」といい、映像では号泣するタケヤキさんの姿が確認できる。こういった電話・Web会議でのやり取りは5時間続いたという。
その後、スマホで「優先調査」を騙る詐欺が横行していることを知り、隙を見て電話したマネジャーからも、詐欺だと告げられたタケヤキさんは、自称警察官との通話をすぐに切ったという。結局、お金を支払うなどの実害はなかったという。
コメント欄には「犯人すごい流暢に喋るじゃん...」「本当に怖い...」「巧妙なやり口すぎる」「いざ自分のとこに掛かってきたらって考えると怖い」「聞いてるだけで心臓がドクドクする...」などの声が寄せられている。