「LT3.0プラス」が7月7日に登場! ラッキートリガーがより身近に - CZで広がる遊技性や多彩に変化するRUSH性能が可能に
2025年4月10日(木)19時0分 マイナビニュース
パチンコメーカー40社で構成される日本遊技機工業組合(日工組)は、新たなゲーム性と楽しさを提供する最新機能「LT(ラッキートリガー)3.0プラス」を4月8日に発表した。
LT(ラッキートリガー)とは、2024年3月に対応機種が導入された上位RUSHへの突入契機、あるいは上位RUSHそのものを示すパチンコの新機能。このトリガーを引ければ、今までは実現できなかった大量の一撃出玉を期待できる仕様となっている。
2024年7月にはLT突入率が上昇した「LT2.0」搭載機種が登場、そして2025年(令和7年)7月7日にさらなる進化を遂げた「LT3.0」に加えて飛躍的にゲーム性を向上させる"プラスα"の機能を搭載した「LT3.0プラス」に対応した新機種が順次導入となる予定だ。
○「LT3.0プラス」とは?
「LT3.0プラス」では以下の仕様変更が実現した。
LT機の条件変更(e機のみ)
時短の性能仕様変更(P機・e機共通)
※P機は2018年2月以降の新基準機、e機は2023年に導入された内部で玉が循環し持ち玉を電子情報で管理する新仕様機
大きく分けて上記の2点となり、時短の性能仕様変更にともないe機では総量計算方法の整理によって開発自由度が向上する。
○LT機の条件変更(e機のみ)
「LT3.0プラス」のうち「LT3.0」の部分となり、従来の「LT2.0」から以下の点が変更となった。
「LT3.0」では大きく分けて2点の変更となる。1点はLTによる獲得出玉が占める割合が全体の2/3から4/5以下となった。これによりLT突入率が高くなり、LTがより身近なものとなる。
もう1点は、初当りを含む獲得出玉期待値が3,200個未満から6,400個未満となった。これにより従来は主に大当り確率1/199相当の遊技機でしか搭載できなかったLTが、大当り確率1/349相当の遊技機でも搭載しやすくなった。
今まで大当り確率1/349相当の遊技機でLTを搭載するには、いわゆる「チャージ当たり(全体の大当り確率を上昇させるための小当たり)」を同時に搭載する必要があった。しかし今回の仕様変更により、チャージ当たりが不要となり多彩なLT機の開発が可能となる。
○時短の性能仕様変更(P機・e機共通)
「LT3.0プラス」のうち「プラス」の部分となり、従来の時短性能から以下の点が変更となった。
時短とは出玉を減らすことなく大当たり抽選を受けられる「時間短縮」の略で、プレイヤーにとって有利な状態を指す。従来の次回の時短性能は大当りやc時短(※)当選時の図柄、時短回数は大当りやc時短当選時の図柄および遊技状態(状態の高低や時短の有無)で決定されていた。
※c時短とは、大当り抽選とは別に抽選され内部通常時(低確率中)に特定図柄が停止することを契機に突入する時短
しかし今回の仕様変更により、次回の時短性能には遊技状態や滞在していた時短の性能、次回の時短回数には滞在していた時短の性能で決定できるようになる。これにより状態の移行先や移行方法をより多く搭載可能となり、さまざまな状態移行契機を搭載したパチンコ開発が可能となった。
○「LT3.0プラス」による実現可能なスペック例
LT機の条件変更や時短の性能仕様の変更による「LT3.0プラス」では、例えば以下のようなスペックが実現可能となる。
○CZで広がる遊技性
時短をCZ(チャンスゾーン)として搭載し、RUSH突入率やRUSH突入性能をUPさせることが可能となる。
例えばCZの突入率を1/80とした場合、突入すると必ず高確率状態へ移行する。その高確率状態で再度1/80を引けば、25%でRUSHに突入、75%でさらに上位の超高確率状態へ移行する。そして超高確率状態で再び1/80を引けば100%でRUSHに突入する、といった仕様を搭載できる。
従来の時短では大当りの当選を待つだけの単調な遊技性だったが、CZの導入により新たなRUSH突入ルートや様々な移行契機を搭載可能となり、多段階でのRUSH到達ルートが可能となった。
○多彩に変化するRUSH性能
また今回の「LT3.0プラス」により、RUSHの性能自体を段階的に上げていく設計も可能となった。
通常のRUSHに入ってもRUSHが継続するごとに性能がアップし、継続率や出玉性能が上がっていきRUSH性能の異なる複数段階を組み合わせることができる。
これにより下位RUSHから中位、上位へとRUSH性能が上昇し、「当たれば当たるほどゲーム性が進化していく」ようなこれまでにないパチンコ体験が可能となる。
○無限の可能性を秘めた「LT3.0プラス」
発表のまとめとして、日工組 新井宏明広報委員長が「LT3.0プラス」に至る経緯やその将来性について「今回の『LT3.0プラス』発表にかけては非常に技術的で難しい部分も含まれており、『この仕様をどう説明するか』という点について長い時間をかけて議論を重ねてきている。各メーカーにとってスペック情報は非常に重要かつセンシティブな領域であり、簡単に情報を共有できるものではない」と現状を明かしつつ、「それでも私たちはこの新しい仕様に対して非常に大きな期待とワクワクを感じており、『これでどんなゲームが作れるだろうか?』『このアイデアは面白いかもしれない』と社内外を問わず多くの技術者たちが創意工夫を凝らしながら、開発を進めている。それゆえ、本日はこの『無限の可能性がある』というワクワク感そのものを伝えたく、記者発表会という形で開催させていただいた」と期待を寄せた。
また今回の「LT3.0プラス」導入にあたり、SNSやYouTube、テレビCMを活用したクロスメディア型によるプロモーション活動を展開していくことも同時に発表された。
従来CZのような演出はあっても状態の種類は限られており、ゲーム性としても固定的だった。しかし今回の「LT3.0プラス」では状態ごとの性能をそれぞれに持たせることが可能となり、複数の異なる状態を活用した設計ができるようになっている。
どういった形で実装されるかは各メーカーの企画や創意工夫に委ねられるが、従来よりもはるかに自由度の高いゲーム設計が可能な「LT3.0プラス」には大きな期待が寄せられるものだった。