緑川静香、雑草や虫も食べていた…貧困生活で育まれた“感謝”と“たくましさ”「財産だと思えるように」
2025年4月29日(火)15時30分 マイナビニュース
●「3畳の物置で母と兄と暮らしていた」 当時の壮絶エピソード語る
TBS系バラエティ番組『巷のウワサ大検証! それって実際どうなの会』(毎週水曜20:00〜)の「スマホ1つで家の不用品を全部売ったら実際いくらになるのか」企画で活躍している女優・タレントの緑川静香。番組でたびたび過去の貧困生活が紹介されているが、緑川は5歳のときに父親が蒸発し、高校3年生まで母と兄と3人で他人宅の物置で暮らしていたという。緑川にインタビューし、当時の壮絶エピソードや母への感謝の思いなどを聞いた。
“9頭身ビンボー女優”として知られる緑川が依頼主の自宅を訪れ、スマホを使ってフリマアプリとオークションで不用品を売ったらいくらになるのか検証する同企画。期間は1週間。不用品を処分したい人必見のテクニックや知識も登場する。4月30日の放送では、東京都府中市の「レトロおもちゃが眠る家」を訪問。過去に人気を博したおもちゃやゲームなどを出品する。
——番組では「5歳で父親が蒸発、他人の家の物置で暮らしていた緑川は…」という紹介が恒例になっていますね。
笑ってもらえたらありがたいです(笑)
——5歳から高校3年生まで物置暮らしだったというのは本当ですか?
はい。3畳の物置で母と兄と3人で暮らしていました。
——公園の雑草やスーパーの試食で空腹をしのいでいたなど、当時のエピソードをバラエティで明かされていますが、ご自身の中で特に印象に残っていることを教えてください。
たくさんありますが、1回だけコオロギを食べたことがあります。お腹が空いたときにたまたま目の前に現れて、気づいたら食べていました。おいしい、おいしくない、とかではなく、空腹をしのぐためという感じで。
——雑草や昆虫を食べてお腹を壊すということはなかったですか?
そういうことはなく健康で、学校も皆勤賞でした。ちょっと喉や頭が痛いかなというときも、お母さんから「それは風邪じゃなくて、ちょっと喉が痛いだけ、ちょっと頭が痛いだけ」と言われると、「風邪じゃないんだ」と思って。病は気からなので、風邪じゃないと思ったら大丈夫な気がしてきて。子供のときは最強の体をしていたと思います。
——家訓のような家族のルールなどはあったのでしょうか。
お母さんから「トイレットペーパーはワンブロック(ミシン目からミシン目)以上使うと詰まるから、それ以上使っちゃいけないよ」と教わっていました。今はさすがにワンブロックではないですけど、カラカラカラってたくさん使う人がいると、詰まってしまうのではないかと心配になります。あと、「肉はゴムの味がするから食べるものではない」と言われて、本当にゴムの味がすると思ってお肉が嫌いになりました。給食でお肉が出てきたときも「ゴムっぽい」と感じてしまって。
——今も肉嫌いのままですか?
あまり好きではないです。でも、25歳のときに初めて焼き肉屋さんに行って「お肉おいしい」と思えて、焼き肉屋さんのお肉は食べられるようになりました。
●食べ物がすごくおいしく感じるように「食べられるだけで100点」
——貧困生活を経験されたからこそ、精神的に強くなれたというような影響もあるのでしょうか。
たくましくなったというのはあると思いますし、食べ物がすごくおいしく感じます。食べられるだけで100点なので、おいしかったらそこから加点方式で。そして、一つ一つのことに感謝ができるという感性は、貧乏じゃなかったらここまで持てていないと思うので、貧乏生活も財産だと思えるようになりました。
——ちなみに、今はどんな生活をされていますか?
普通のマンションのワンルームに暮らしています。
——お母様のために一軒家をプレゼントしたいという夢もあるそうですね。
そうなんです。今も一軒家ですが既存のものだったので、ゼロから設計したお母さんのための家を作ってあげたいなと。まだ全然お金はないですが、育ててもらった感謝があるので。私よりもお母さんはずっと苦労してきたので、もう苦労はさせたくないんです。
——芸能界で頑張っていきたいという原動力も、お母さんの存在が大きいのでしょうか。
完全にそこですね。お母さんがいなかったら続けていないと思います。初めて『Seventeen』に載ったときにお母さんが2冊も買っていて、すごく喜んでくれているんだなと。頑張っている姿を見せられる業界なので、この世界でやっていこうとそのときに思いました。なので、お母さんを笑顔にしたいという思いが強いです。
——『どうなの会』でのご活躍をお母様も喜んでいらっしゃるのでは?
喜んでいると思います。いつも録画して見てくれているみたいなので。そのためにもこれからも頑張っていきたいと思います。
■緑川静香
1988年6月24日生まれ、埼玉県出身。16歳のときに雑誌編集者にスカウトされ、芸能界入り。映画・舞台・ドラマを中心に女優として活動し、近年はタレントとしてパラエティでも活動中。2012年にきき酒師(日本酒ソムリエ)の資格を取得し、日本酒の魅力を発信する活動も行っている。