妻夫木聡「コザ」の人々と今も交流 「涙そうそう」から19年「現地の言葉にならない声を芝居に」
2025年5月5日(月)18時4分 スポーツニッポン
俳優の妻夫木聡(44)が5日、都内で行われた映画「宝島」(9月19日公開、監督大友啓史)の完成報告会見に出席した。同作が完成した喜び、見どころを語った。
戦後沖縄を舞台に、歴史の陰に埋もれた真実を描いた真藤順丈による同名小説が原作の同作。自由を求めて全力で駆け抜けた若者たちの20年の物語を描く。妻夫木は、過渡期を全力で生きたグスクを演じた。
「一番知る自分だからこそこの作品に導かれたと、運命的なものを感じました。現地の言葉にならない声を芝居にしなくてはいけないと、使命感を感じました」
作品の舞台であるコザは、特別な場所。主演を務めた映画「涙そうそう」(2006年)撮影地でもある。公開から約20年がたった現在でもコザの人々との交流は続いていて、「支えてくれたというか…」同作役づくりのためにも知恵と力を借りたという。
2019年から2度の撮影延期の危機を乗り越え、ついに完成。制作に6年を費やした同作を見たときは、作品が持つ「生命力」を感じたという。「生きていかないといけないなと心の底から思いました。死に対して、僕は終わりを意味すると思っていたけど、死があるからこそ生があるという…生きる糧になるもの、受け継がれるものをもっている。精いっぱい生きていかなきゃいけないと思いました」と熱弁した。
同作「宣伝アンバサダー」にも就任。宣伝のため、舞台・沖縄を皮切りに静岡、富山、長野、北海道と全国へ自ら赴く予定だ。「全国で待っていてください。必ず皆さんにお届けいたします」と意気込んだ。
この日、共演の広瀬すず、窪田正孝、大友啓史監督も登壇。英雄的存在であるリーダーのオンを演じた永山瑛太は、スケジュールの都合で欠席。ビデオメッセージを寄せた。