永久欠番はなぜできた? 100年前、2130試合連続出場の大リーガーの感動秘話
2025年5月9日(金)21時13分 スポーツニッポン
NHK総合の情報バラエティー「チコちゃんに叱られる!」(総合、金曜後7・57、再放送土曜前8・15)が9日放送され、「永久欠番の発祥」について紹介された。
名城大学の鈴村裕輔教授によると、永久欠番は「ルー・ゲーリッグを励ますため」にできたという。ルー・ゲーリッグ氏は、約100年前にヤンキースで4番を務めた強打者で、1934年に3冠王を獲得するなど「野球の神様」ベーブ・ルース氏と並ぶチームの顔だった。丈夫な体も持ち味で、2130試合、約14年間一度も休まず出場した記録もあり、「鉄の馬」と呼ばれていた。
しかし、35歳で迎えた38年のシーズン半ばから成績が落ち始める。手足、のど、舌や呼吸に必要な筋肉が痩せていく難病・筋委縮性側索硬化症を患っていた。ゲーリッグ氏は病気を告げられた2日後に引退を表明。球団はその2週間後に引退セレモニーを開催し、ゲーリッグ氏の背番号「4」を永久欠番にすることを決定した。
それから今まで、ヤンキースで背番号「4」をつけた選手は誰もいない。歴史上初の永久欠番は、ゲーリッグ氏の功績を称え、難病と闘う同氏に「背番号を空けておくから必ず戻ってこい」というメッセージであった。