是枝裕和監督 全編スマホ撮影の短編映画「幸せな時間だった」ドラマ・映画の今後について持論も

2025年5月9日(金)12時44分 スポーツニッポン

 映画監督の是枝裕和氏(62)が9日、都内で行われた「短編映画『ラストシーン』プレス向けプレミア試写会」に出演者の仲野太賀、福地桃子、黒田大輔、リリー・フランキーとともに出席。見どころや撮影秘話、未来の映画について語った。

 タイムトラベル・ラブストーリーの同作。「とにかくやったことのないことをやってみよう」と是枝氏にとっての“初めて”をたくさん詰め込んだ。

 全編「iPhone16Pro」で行われた撮影。従来の大きな機材や技術を使うと莫大な費用と労力がかかるシーンでも、スマートフォンに内蔵された様々な機能を駆使して簡単に撮影できることに「手持ちでいけちゃうのかっていうのは、結構ショックでした」と本音も。

 ただ撮影自体は収穫や新たな発見も至るところにあった。「役者の皆さんが本当に素敵で、上手で、現場を見ててもつい笑ってしまうような瞬間もたくさんあったんですけれども、何よりも若い2人の役者さんの芝居がとても見事だった。これからの映画界を背負っていく2人と一緒に今回、現場を共有できたのも僕にとってはとても新しい良い経験でした。とても幸せな時間だった」。主演の仲野、さらに俳優・哀川翔の娘でもある福地ら、若い俳優のエネルギー、存在感に圧倒されたという。

 ドラマや映画の未来について問われると、めまぐるしく変化する世の中に「どこまでついていくのか作り手として迫られている」と言う。「確実に道具が変われば表現も変わる。僕はちょっと遠くから見てるのかな…」と語り、今回の撮影を通じて「お芝居ってなんだろう、プロってなんだろうということを考える良いきっかけになりました」と言葉と思いをかみしめた。

スポーツニッポン

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