カンヌ映画祭 ヤシの木倒れて負傷の日本人男性事務所コメント「意識ははっきり」「現在は状態安定」

2025年5月19日(月)15時24分 スポーツニッポン

 芸能事務所「レプロエンタテインメント」は19日、フランスで開催されている第78回カンヌ国際映画祭のメイン会場前の大通りで倒れたヤシの木の下敷きになり重傷を負った日本人男性についてコメントを発表した。

 同社は映画製作・配給「シグロ」と連名の文書で、「事故は、現地時間2025年5月17日(土)お昼頃、映画祭が主催する監督週間の公式イベントに向かうため、クロワゼット通りビーチ沿いの歩道を移動中に発生しました。俳優陣をエスコートしていたレプロエンタテインメントの製作プロデューサーが、突然倒れてきた高さ数メートルのヤシの木の下敷きになり、不慮の事故に至りました」と経緯を説明。「負傷した製作プロデューサーはすぐに病院に救急搬送され、医師による診断の結果、鼻および身体の一部に骨折が認められましたが、幸いにも意識ははっきりしており、現在は状態も安定しております。今後は、引き続き医師の指導のもと治療と回復に専念する予定です」と男性の意識があり、状態も安定していることを伝えた。

 「なお、現時点において、主催者や現地行政からの正式な事故報告は受けておりませんので、本日時点でご報告させていただける事実は上記の通りです」とし、「カンヌ国際映画祭は現在も開催中であり、多くの来場者が行き交う場所で起きた事故であることから、今後、本件のような事故が発生しないよう、原因の早期究明と再発防止を願っております」と結んだ。

 男性は映画祭の関連企画「監督週間」に出品された作品「見はらし世代」の30代の製作スタッフで、鼻と体の一部を骨折。病院に救急搬送され、専門医の治療を受けていると欧米メディアに伝えられた。ヤシの木は約3メートルあり、強風で倒れた。現地メディアは、「木がシロアリの影響で傷んでいた」と報じた。

 「見はらし世代」は16日に公式上映され、現地入りした団塚唯我(ゆいが)監督、主演の黒崎煌代(こうだい)に約7分間の拍手が送られるなど高い評価を得ていた。17日は各国メディアの取材など宣伝活動が予定されていたが、キャンセルされた。

 事故が起きた大通り「クロワゼット通り」は、コンペティション参加作品や特別招待作品が上映される映画祭メインの大劇場前を東西に横切っている。スター俳優が歩いていることもあり、ひと目見ようとする観光客らで混雑している。目撃者によると「強い風が吹いて、何かが割れるような大きな音がして、悲鳴が聞こえた」という。男性の搬送後、警察は捜査と木の撤去のため、通りの一部を封鎖。捜査車両が行き交い、カンヌの街は一時、騒然となった。

 ヤシは通り沿いに多く生えており、映画祭の最高賞も「黄金のヤシ」を意味する「パルムドール」。映画祭はヤシの葉がシンボルになっている。

スポーツニッポン

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