茂木健一郎氏 高騰米価格の根本問題指摘「そもそも日本国民がこの30年で...」「全部つながっている」
2025年5月20日(火)19時32分 スポーツニッポン
脳科学者の茂木健一郎氏(62)が20日、TOKYO MX「堀潤Live Junction」(月〜金曜後6・00)にコメンテーターとして生出演し、米不足を巡る問題で自身の見解を語った。
江藤拓農水相は18日に佐賀県で行った講演で、「私は米を買ったことがない。支援者の方々がたくさん米を下さる」「売るほどあります、私の家の食品庫には。大変なんですよ、もらうというのも」などと述べた。この発言について同氏は19日午前、「撤回というより修正ですね」と述べ、「正確性を欠いていた」などと釈明。しかし午後には発言を撤回し、「配慮が足りなかった」と謝罪するなど、後手後手の対応が続いている。
問題の発端は、米不足にある。農水省は19日、スーパーでの米の平均販売価格の最新データを発表。今月5〜11日は前週から54円増の5キロ当たり4268円で、過去最高値を更新した。備蓄米の放出も焼け石に水状態になっている。一方で米農家からは、物価高でエネルギー代、肥料代などが上がっていることから、採算が合わないと悲鳴が上がっている。
より安価な米を求める消費者と、より高値で売れて欲しい米農家。米そのものの需要と供給も、バランスがバラバラな状態だ。茂木氏は「本来はお米の価格って、もうちょっと高くても良かったのかもしれない。農家の方のことを考えると」と、農家の苦しい経営にも理解を示した。
その上で「根本的な問題って、そもそも我々日本国民が、この30年で貧しくなっちゃってきちゃっていて。この程度の、と言ってしまってはいけないんだけど、お米が上がったということで右往左往しなければいけない(貧しさになった)」と分析。現在の米価格を「本当は農家の方にとってはうれしいはずなんだよね」とし、「全部つながっている気がしますね」と、数珠つなぎの問題であることを指摘した。