「嵩、養子になってたっけ?」→「お父さん」と呼べなかった理由は、やなせたかしの実話で納得【あんぱん第42回レビュー】
2025年5月27日(火)18時0分 ダイヤモンドオンライン
「嵩、養子になってたっけ?」→「お父さん」と呼べなかった理由は、やなせたかしの実話で納得【あんぱん第42回レビュー】
『あんぱん』第42回より 写真提供:NHK
日本人の朝のはじまりに寄り添ってきた朝ドラこと連続テレビ小説。その歴史は1961年から64年間にも及びます。毎日、15分、泣いたり笑ったり憤ったり、ドラマの登場人物のエネルギーが朝ご飯のようになる。そんな朝ドラを毎週月から金曜までチェックし、当日の感想や情報をお届けします。朝ドラに関する著書を2冊上梓し、レビューを10年続けてきた著者による「見なくてもわかる、読んだらもっとドラマが見たくなる」そんな連載です。本日は、第42回(2025年5月27日放送)の「あんぱん」レビューです。(ライター 木俣 冬)
柳井家のすてきな洋風リビングで語り合う千代子(戸田菜穂)と羽多子(江口のりこ)
御免与町の天使のような寛(竹野内豊)が亡くなった。のぶ(今田美桜)と羽多子(江口のりこ)が柳井家に弔問に来る。
帰りがけ、千代子(戸田菜穂)が羽多子を、寛の好きだったウイスキーで献杯したいと誘った。
柳井家のすてきな洋風のリビングで向き合って語り合う千代子と羽多子。一見、ただふたりをシンメトリーに撮っているようだが、寛の愛した家のしつらえ、調度品がよく見えて、それによってふたりが寛を感じているようにも思える。
柳井家の室内は色味がやわらかで、例えば、フランク・ロイド・ライトふうのステンドグラスにピンク色などが使用されている。壁紙はライラック色? いささか乙女チックで、寛は繊細な趣味人であることがわかる。いや、もしかしたら千代子の趣味を寛が受け入れていたのかもしれない。