クィア・パルム選出『ファイブ・デビルズ』結ばれなかった女性2人のデュエットシーン解禁

2022年11月11日(金)16時0分 シネマカフェ

『ファイブ・デビルズ』©2021 F Comme Film - Trois Brigands Productions - Le Pacte - Wild Bunch International -Auvergne-Rhône- Alpes Cinéma - Division

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“香り”の能力で母の記憶に飛び込むタイムリープ・スリラー『ファイブ・デビルズ』から、「内側から煮え立つような生命力が滲み出る」と監督も絶賛するアデル・エグザルコプロスが演じるジョアンヌとスワラ・エマティ演じるジュリア、結ばれなかった女性2人のデュエットシーンが解禁となった。




カンヌ国際映画祭で、LGBTQ+をテーマにした映画に授与されるクィア・パルム。過去にはセリーヌ・シアマ監督『燃ゆる女の肖像』、トッド・ヘインズ監督『キャロル』、グザヴィエ・ドラン監督『わたしはロランス』などの話題作が受賞しているが、女性同士の激しい愛と連帯を力強く描いた本作も今年のクィア・パルムに選出され、注目を集めている。

この度解禁された本編映像では、ジョアンヌとジュリアの内に秘めた燃えたぎる愛があらわになるカラオケでのワンシーンが切り取られた。

娘のヴィッキーが見守る中、ジュリアの手を引いてステージに上がった母・ジョアンヌ。切ない片思いの気持ちを情熱的に歌ったバラード曲「愛のかげり」を静かに歌い始める。

するとジュリアはマイクを持つジョアンヌの手を握りしめ、2人は見つめ合いながら「一緒にいればすべてうまくいく」と熱唱。その様子を遠くで見つめる父・ジミーの顔には戸惑いの表情が浮かび上がる…。長年秘密にしてきたジョアンヌとジュリア、2人の愛が高まる物語の中でも非常に重要なシーンである。

レア・ミシウス監督は主演のアデル・エグザルコプロスについて、「ジョアンヌ役にアデルが思い浮かんだ時、面白いことに、彼女は私が考えるジョアンヌとはむしろ正反対のキャラクターでした。物語のはじめ、ジョアンヌは冷たい人間で、内側は死んでいるも同然です。でも物語が進むうち、自分を守るために築いた壁にヒビが入り、彼女の生命力が現れてくる」と語る。

「アデルは冷たさとは真逆の人ですから、第二部でジョアンヌの生命力が爆発するまで、顔やジェスチャーを制御し、何も表現しないようにしなければなりませんでした」と言い、「それでもアデルは、内側から煮え立つような生命力が滲み出るのです」とその存在感を絶賛した。

また、新しく解禁された場面写真では、そんなアデル演じるジョアンヌが俯いて何かを考えている様子や新体操を披露する、10年前の彼女の姿が切り取られている。

『ファイブ・デビルズ』は11月18日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺ほか全国にて公開。

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