スタバのライバル、中国のタピオカチェーンが香港上場「非常に驚くべき現象」―仏メディア
2025年3月5日(水)5時0分 Record China
4日、RFIの中国語版サイトは中国のタピオカミルクティーチェーン企業・蜜雪集団が香港株式市場に上場して大きな注目を集めたことを報じた。写真は蜜雪氷城。
2025年3月4日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国のタピオカミルクティーチェーン企業・蜜雪集団が香港株式市場に上場して大きな注目を集めたことを報じた。
記事は、蜜雪集団が3日に香港市場に上場し、中国の投資家による予想を超えるフィーバーぶりが繰り広げられたと紹介。3日の終値は取引開始時から40%以上も上昇し、調達資金は4億ユーロ(約630億円)以上に達したと伝えた。
その上で、同市場で2021年以来最大規模の中国企業のIPO(新規株式公開)となった蜜雪集団の上場成功について、仏ル・モンドの経済評論家エスカンド氏が「非常に驚くべき現象だと」と評し、その理由として蜜雪が中国の大都市ではなく「三線・四線都市」と呼ばれる地方の中小都市を中心に展開しているタピオカミルクティーのチェーン企業であること、しかも中国の消費が低迷する中、これらの都市が経済不況の影響を最も強く受けている地域であるにもかかわらず、投資家が蜜雪集団の株式に熱視線を注いでいることを挙げたと紹介した。
また、1997年創業の蜜雪集団が現在では中国国内に4万5000店舗を構えており、特に2020年からの4年余りで店舗を4倍に拡大したと紹介。創業者の張紅超(ジャン・ホンチャオ)氏とその兄弟は現在、80億ユーロ(約1兆2500億円)以上の資産を持っていると伝えた。
記事は、エスカンド氏が蜜雪集団の成功について、タピオカミルクティーの特定のレシピが顧客を引き付けているとしたほか、タピオカミルクティーやアイスクリームの価格が0.4〜1ユーロ(約60〜160円)に設定されているなど低価格戦略も奏功したと分析するとともに、すでに11カ国に進出していることに触れ、「中国は鉄鋼や車、ソーシャルネットワークを輸出しているだけでなく、米国のスターバックスの競合相手をも輸出している」と評したことを紹介した。(編集・翻訳/川尻)