中国の宇宙ステーションで新たな細胞学実験3種を実施

2025年4月30日(水)0時10分 Record China

中国の宇宙ステーションで新たな宇宙科学実験が実施されています。写真は試験サンプルの船積み訓練。

中国の宇宙ステーションでは、新たな宇宙科学実験が続々に実施されています。有人宇宙船「神舟20号」では、新たな細胞学実験のためのサンプル3種が打ち上げ6時間半前に届けられました。



中国宇宙飛行士科学研究訓練センターの李瑩輝さんは、「神舟20号には、細胞3種が最適な環境条件を得るために最後に搭載された。細胞をできるだけ休眠状態に保ち、軌道に乗ってから、培養箱の中で細胞を活性化させる」と説明しました。



細胞学はかねてから中国の宇宙医学実験の重要な構成部分で、宇宙環境の細胞に与える影響および細胞の対応の特徴と法則をめぐって実験が進められています。李さんは今回の新たな細胞学実験3種について、「宇宙で血栓が形成される宇宙飛行士がいることが分かる。血栓形成のメカニズム照準を合わせて心筋細胞と内皮細胞の2種類の細胞を共培養(同じ環境での培養)して、無重力条件下での細胞間の相互作用を調べる。次に大脳皮質、視床、小脳の3種の脳領域の細胞を共培養して、運動能力の角度から無重力条件下での細胞間の相互作用を研究する。2つの実験はいずれも世界初で、3つ目は伝統的な中医学の典型的な臨床処方から選び出して、神経細胞の調節を通じて記憶力向上の効果を検証する」と紹介しました。



中国はこれまでに、ヒトの多能性幹細胞由来の心筋細胞、皮膚幹細胞、骨芽細胞、ヒト骨格筋衛星細胞など19種類の細胞と人工血管チップを宇宙に送り、軌道上で22項目の細胞学実験研究を行ってきました。成果の一部では、ヒトの骨粗鬆症、筋萎縮、心血管機能低下、認知機能低下などの健康問題を解決するための研究プラットフォームが提供され、人々の健康に役立てられています。専門家によると、今回新たに追加された3種の細胞学研究も、人々の健康に資する意義を持つとみられています。(提供/CRI)

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