「51番目の州」発言のトランプ氏とカナダ首相続投のカーニー氏、「互いに独立した主権国家」で一致
2025年4月30日(水)10時52分 読売新聞
カナダの首都オタワの選挙本部で、勝利演説後に手を振るカーニー首相(4月29日)=AP
【オタワ=山本貴徳】カナダのカーニー首相は29日、米国のトランプ大統領と電話会談し、互いに独立した主権国家として協力することが重要との認識を共有した。カナダ首相府が発表した。トランプ氏はこれまでカナダについて「米国の51番目の州になるべきだ」と繰り返し発言し、両国関係の悪化要因となっていた。
発表によると、トランプ氏は28日投開票のカナダの総選挙を受け、カーニー氏が続投する見通しとなったことに祝意を示した。「両首脳は互いに独立した主権国家として協力し、両国の発展を図ることの重要性について認識を共有した」という。
3月中旬に首相に就任したカーニー氏とトランプ氏の電話会談は2回目で、近く対面で初会談を行うことでも一致した。両首脳は1回目の電話会談で、総選挙後に経済と安全保障の包括的な交渉を始めることですでに合意している。