新教皇レオ14世に「パパ!」の声響く、バチカンの祝福ムード最高潮に…「戦争がなくなるよう手助けを」
2025年5月9日(金)10時27分 読売新聞
バルコニーに姿を見せた新教皇に手をふる人たち(8日)=AP
【バチカン市国=船越翔】新たなローマ教皇の選出会議(コンクラーベ)によって新教皇が決まった8日、大勢の信徒らが集まったバチカンは喜びにわいた。世界各地で紛争が続く中、平和の到来を願う声が相次いだ。
8日午後6時(日本時間9日午前1時)過ぎ、コンクラーベが行われていたシスティナ礼拝堂の煙突から白い煙が勢いよく上がった。新教皇が投票で決まったことを示すもので、礼拝堂に隣接するサンピエトロ大聖堂の鐘が鳴らされる中、広場に集まった多くの信徒らから大きな歓声が上がった。
その約1時間後に新教皇レオ14世が大聖堂のバルコニーに姿を見せると、祝福ムードは最高潮に。新教皇が笑顔で手を振り「あなた方に平和がありますように」と語りかけると、広場には大きな拍手や、イタリア語で教皇を意味する「パパ!」と呼びかける声が響いた。
レオ14世がかつて司教などを務めたペルーの出身で、ローマに住むコンサルタント、アンドレス・インカさん(26)は「信じられないほど興奮している。人々が団結し、世界の人々に苦痛を与える戦争がなくなるような手助けをしてほしい」と声を弾ませた。
チリからバチカンを訪れていた看護師マルセラ・ベラスエズさん(67)は「これまで彼のことを知らなかったが、カリスマ性があるように感じる」と話した。その上で「世界に平和を取り戻すためにも、(前教皇)フランシスコのように世界の国々を訪れてもらいたい」と期待した。