金正恩氏「戦争準備の完成、死活的」…兵種別戦術訓練を視察
2025年5月14日(水)16時40分 デイリーNKジャパン
北朝鮮の金正恩総書記(国務委員長)が13日、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の「首都防御軍団第60訓練所」を訪問し、兵種別戦術訓練を視察した。
努光鉄(ノ・グァンチョル)国防相、李永吉(リ・ヨンギル)総参謀長、鄭京擇(チョン・ギョンテク)総政治局長らが現地で、金正恩総書記を出迎えた。
金正恩氏は監視台で、「特殊作戦区分隊の戦術総合訓練」「戦車兵区分隊間の対抗競技」「模範火力協同訓練」を参観した。
金正恩は、「現代戦の発展様相と変化推移に即して人民軍の各レベルに訓練重視気風を徹底的に確立し、訓練の手配、判定、総括の全一的なシステムを強化し、実戦の訓練に注力することに深い関心を払った結果、全軍に科学的な戦闘訓練システムが樹立された、これは訓練部門における実質的な変化と各部隊、各区分隊の戦闘力の強化・発展を促している」と評価した。
また、「現時期、わが革命武力が受け持っている戦線が少なくないが、その中でも最も重要な戦線は反帝階級戦線であり、最も死活の任務は戦争準備の完成である。全軍の各レベルをいかなる命令の実行においても徹底かつ完璧な精鋭の隊伍に作るための戦闘訓練こそ第1の革命課題である」と強調した。
さらに、「現代戦は軍事人材対決戦、指揮官の頭脳戦であるとし、わが軍の質的な優勢を確固と維持・強化するには全ての戦闘訓練を指揮官の主導性と自立性、創意性を高める原則に基づいて手配し、実用的頭脳訓練、実用的実動訓練を度合い強く繰り広げなければならない」と述べた。
そのうえで、「わが武力の質的変化を催促している現実的要求に即して各レベルを現代戦に準備させられる訓練器材と訓練場の要素を全般的に完備し、訓練に情報化システムと科学的判定システムを導入し、新世紀の発展推移に即して訓練制度を新たに定立する必要性」について言及したという。
金正恩氏は、「万能大隊基準の資格を突破した朝鮮人民軍第11軍団管下区分隊」の戦闘員らと記念写真を撮った。