フランス下院、「安楽死」容認法案を可決…世論調査で9割以上が賛成
2025年5月28日(水)23時26分 読売新聞
フランス国民議会(1月14日、パリで)=AP
【パリ=梁田真樹子】フランス国民議会(下院)は27日、終末期患者の「安楽死」を認める法案を賛成多数で可決した。法案は9月以降に上院で審議される予定で、成立の可否が注目されている。
法案は、安楽死を「死ぬための助けを得る権利」を保障する枠組みと規定。仏国籍を持つか、仏在住の18歳以上が対象で、病気の回復の見込みがなく、大きな苦痛を抱える終末期の患者が、医師らの承諾を得て致死性のある薬を自分で投与できるとした。患者自身が身体的に不可能な場合のみ、医療従事者が投与できるとする例外的措置も設けた。
世論調査機関「IFOP」が昨年5月に発表した調査結果では、9割以上が安楽死に賛成した。マクロン仏大統領は安楽死容認を重要政策に掲げており、国民議会での法案可決を受け、「重要な一歩だ」とX(旧ツイッター)に投稿した。