ロシア、ウクライナとの2回目直接協議「6月2日にトルコで」と提案…「属国化」目指す主張変わらずか
2025年5月29日(木)10時55分 読売新聞
ロシア国旗=ロイター
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は28日の声明で、同国とウクライナの和平に向けた2回目の直接協議を6月2日にトルコのイスタンブールで開催することを提案した。露側の要求をまとめた文書を提示するとしている。ウクライナ側も協議に応じる構えだ。
ラブロフ氏は文書について「危機の根本原因を確実に克服するため、あらゆる側面に関する我々の立場を記載した」と説明した。ウクライナの「属国化」を目指す主張が盛り込まれているとみられる。
露側代表団は5月16日の前回協議と同様に、ウラジーミル・メジンスキー大統領補佐官が率いる。プーチン露大統領は19日の米露首脳の電話会談後に「将来の和平条約に関する覚書」を策定する考えを示していた。
ウクライナのルステム・ウメロフ国防相は28日、SNSで「露側と追加の協議を行うことに反対しない」と提案に応じる姿勢を示し、「我々は完全かつ無条件の停戦を行う用意がある」と強調した。ウクライナ側の文書は露側に伝達済みという。ウメロフ氏は、露側が直ちに文書を渡すとした約束を履行していないとして、協議前にウクライナ側に示すよう求めた。両国の立場の隔たりは大きく、協議の進展は見通せない状況だ。